国際情報

「韓国は反日劣等感を捨て国際社会で力を養え」と韓国人作家

 韓国人はなぜ、日本への復讐心と劣等感を拭い去れないのか──この謎に迫り、昨年夏、韓国で大論争を巻き起こした話題書『あなたたちの日本』が、『韓国人の癇癪 日本人の微笑み』と改題して小学館より出版された。

 同書の著者・柳舜夏(ユ・スンハ)氏と『恨の法廷』など韓国関連の書も多い作家の井沢元彦氏が、韓国が抱える「歴史の宿痾」を論じ合った。

柳:私が主張したいのは、韓国は名分にこだわり続けたために、実質を失ってきたのではないかということです。

 植民地支配の解放から70年以上経過してなお、政治、経済、文化において日本に従属せざるをえない状況に劣等感を抱えたまま、反日を叫び続けるばかり。事実上、韓国は日本に飼われた“鵜”に成り下がっている。それが悔しければ、そんな「反日劣等感」など捨て去って国際社会の中で力を養え、というのが私の長年の持論です。

井沢:反日劣等感はどうすれば捨てられますか。

柳:効果的な方法がわかっているのなら、こんなに悩んだりしません(笑い)。

井沢:私は、韓国の歴史学者が声を上げるべきだと思いますね。

柳:韓国で日本や日韓関係の研究で目立つと、親日派の烙印を押され、学者生命を絶たれかねない。

井沢:ソウル大の李栄薫教授は、慰安婦は売春婦だと主張したために暴行を受け、元慰安婦らに土下座させられたことがありましたね。

柳:私の出身大学には日本研究所がありますが、そこから出た論文は1本もありません。韓国の日本関連学科はほとんどが語学中心で、日本学ではない。

 15年ほど前の話ですが、日本には韓国の歴史や社会に関する論文を書ける研究者が250人いたのに対し、韓国には日本の論文を書ける研究者が1人もいなかった。今もそんなに変わっていません。

井沢:それは健全ではないですね。外部の視線がなければ、独りよがりで批判を受け付けない国民性を育ててしまうのではないですか。

柳:否定できない現実です。

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン