国内

「M9巨大地震から4年以内に大噴火」 過去の確率は6分の6

 巨大地震と火山の噴火に密接な関係があることは、世界の地震学者や火山学者の共通認識となっている。地震学者の島村英紀・武蔵野学院大学特任教授がいう。

「1950年以降、M9クラスの地震は世界で7回起きている。そのうち6つの地震では4年以内に近隣の複数の火山が噴火しました。この“4年”という節目が研究者の間で話題になっています」

 具体的に見てみよう。1952年11月4日のカムチャツカ地震(M9.0)では、翌5日にカルピンスキ山が大噴火を起こし、その後、周辺の2つの火山が11月12日、12月5日とたて続けに噴火。2年後の1954年8月にも1つの火山が噴火し、さらに1955年10月には、それまで1000年近く活動がなかったベズイミアニ山が大噴火を起こし、噴火活動は1957年3月まで続いた。

 1957年3月のアリューシャン地震(M9.1)では、ヴィゼヴェドフ山が2日後に、オクモク山が1年半後に噴火した。

 続く1960年5月のチリ地震(M9.5)、1964年3月のアラスカ地震(M9.2)、2004年のスマトラ地震(M9.1)、2010年のチリ中部地震(M8.8)でも、同様に4年以内に周辺の火山が噴火した。過去には6回中6回、100%の確率で「巨大地震後の大噴火」が起きている。

 今のところ唯一の例外が東日本大震災なのである。震災後の噴火としては昨年9月、63人の死者・行方不明者を出した御嶽山が挙げられるが、高橋学・立命館大学歴史都市防災研究所教授は「これはカウントすべきではない」という。

「御嶽山の噴火は、紅葉のハイシーズンでしかも土曜日の昼間にあたり、観光客が多かったせいで被害が大きくなったが、噴火の規模は小さく、『VEI2』の水蒸気爆発にすぎない」

トピックス

まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
生徒のスマホ使用を注意しても……(写真提供/イメージマート)
《教員の性犯罪事件続発》過去に教員による盗撮事件あった高校で「教員への態度が明らかに変わった」 スマホ使用の注意に生徒から「先生、盗撮しないで」
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《ロマンス詐欺だけじゃない》減らない“セレブ詐欺”、ターゲットは独り身の年配男性 セレブ女性と会って“いい思い”をして5万円もらえるが…性的欲求を利用した驚くべき手口 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
『帰れマンデー presents 全国大衆食堂グランプリ 豪華2時間SP』が月曜ではなく日曜に放送される(番組公式HPより)
番組表に異変?『帰れマンデー』『どうなの会』『バス旅』…曜日をまたいで“越境放送”が相次ぐ背景 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン