ビジネス

バンダイナムコ社長「残りの人生は立ち食い蕎麦屋をやりたい」

「ガンプラ」(ガンダムのプラモデル)で知られるバンダイと、1980年代に一世を風靡したゲーム「パックマン」「ゼビウス」などで知られるナムコが2005年に経営統合して生まれた、バンダイナムコホールディングス。

「妖怪ウォッチ」グッズの大ヒットなどで、2015年3月期連結決算は売上高が約5655億円、営業利益も過去最高の約563億円となった。ノンフィクション作家の杉山隆男氏が、同社の石川祝男社長(60)に迫った。

 * * *
〈穴の奥から次々とあらわれては迫ってくる5匹のワニをハンマーで叩く「ワニワニパニック」。

 ゲームセンターやデパートのアミューズメントコーナーの定番で、熟年から子供まで一度は目にしたことのあるゲーム機だろう。登場から26年を経てなお人気のこのアーケードゲームを開発したのが、バンダイナムコホールディングスの社長を6年あまり務め、近く会長に就任する石川祝男氏である〉

──バンダイナムコは全社員を対象としたキャラクターの公募制度を設けるなど、誰もが企画提案をしやすい雰囲気だといいますが。

石川:私も7~8年ぐらい前に思いついて、「人生やり直し計画」ってタイトルでゲームソフトの企画を出したことがあるんですよ。

 人生にはいろんな場面で分岐があるじゃないですか。たとえば別の大学に行ったらとか、違う女性と結婚したらどうだったろうとか、それをフローチャート上で全部分岐させていって、あのときにこうすれば、こうなってたよ、みたいな場面をつくっていくんです。

 僕はおもしろそうだなと思って、自分で企画書を書いて、ゲームのほうの社長にプレゼンしたんですが、却下されちゃった(笑い)。

──どうしてですか、おもしろいじゃないですか。

石川:だけど、それって、やっぱり歳を重ねた人だからこそおもしろいのであって、若い人に買ってもらおうっていうのは無理がある。

──60歳を超えていたら、せめてゲームの中で別の人生を楽しみたいって思っている人は、僕も含めて少なからずいますよ。だからぜひ復活させてください。実際に違う人生を歩んでいたら、と思うことはありますか。

石川:(にこっと笑って、即答する)考えないようにしてます。

関連キーワード

関連記事

トピックス

石橋貴明の近影がXに投稿されていた(写真/AFLO)
《黒髪からグレイヘアに激変》がん闘病中のほっそり石橋貴明の近影公開、後輩プロ野球選手らと食事会で「近影解禁」の背景
NEWSポストセブン
秋の園遊会で招待者と歓談される秋篠宮妃紀子さま(時事通信フォト)
《陽の光の下で輝く紀子さまの“レッドヘア”》“アラ還でもふんわりヘア”から伝わる御髪への美意識「ガーリーアイテムで親しみやすさを演出」
NEWSポストセブン
24才のお誕生日を迎えられた愛子さま(2025年11月7日、写真/宮内庁提供)
《24歳の誕生日写真公開》愛子さま、ラオス訪問の準備進めるお姿 ハイネックにVネックを合わせて顔まわりをすっきりした印象に
NEWSポストセブン
ニューヨークのイベントでパンツレスファッションで現れたリサ(時事通信フォト)
《マネはお勧めできない》“パンツレス”ファッションがSNSで物議…スタイル抜群の海外セレブらが見せるスタイルに困惑「公序良俗を考えると難しいかと」
NEWSポストセブン
中国でライブをおこなった歌手・BENI(Instagramより)
《歌手・BENI(39)の中国公演が無事に開催されたワケ》浜崎あゆみ、大槻マキ…中国側の“日本のエンタメ弾圧”相次ぐなかでなぜ「地域によって違いがある」
NEWSポストセブン
韓国・漢拏山国立公園を訪れいてた中黒人観光客のマナーに批判が殺到した(漢拏山国立公園のHPより)
《スタバで焼酎&チキンも物議》中国人観光客が韓国の世界遺産で排泄行為…“衝撃の写真”が拡散 専門家は衛生文化の影響を指摘「IKEAのゴミ箱でする姿も見ました」
NEWSポストセブン
 チャリティー上映会に天皇皇后両陛下の長女・愛子さまが出席された(2025年11月27日、撮影/JMPA)
《板垣李光人と同級生トークも》愛子さま、アニメ映画『ペリリュー』上映会に グレーのセットアップでメンズライクコーデで魅せた
NEWSポストセブン
リ・グァンホ容疑者
《拷問動画で主犯格逮捕》“闇バイト”をした韓国の大学生が拷問でショック死「電気ショックや殴打」「全身がアザだらけで真っ黒に」…リ・グァンホ容疑者の“壮絶犯罪手口”
NEWSポストセブン
渡邊渚アナのエッセイ連載『ひたむきに咲く』
「世界から『日本は男性の性欲に甘い国』と言われている」 渡邊渚さんが「日本で多発する性的搾取」について思うこと
NEWSポストセブン
“ミヤコレ”の愛称で親しまれる都プロにスキャンダル報道(gettyimages)
《顔を伏せて恥ずかしそうに…》“コーチの股間タッチ”報道で謝罪の都玲華(21)、「サバい〜」SNSに投稿していた親密ショット…「両親を悲しませることはできない」原点に立ち返る“親子二人三脚の日々”
NEWSポストセブン
ガーリーなファッションに注目が集まっている秋篠宮妃の紀子さま(時事通信フォト)
《ただの女性アナファッションではない》紀子さま「アラ還でもハート柄」の“技あり”ガーリースーツの着こなし、若き日は“ナマズの婚約指輪”のオーダーしたオシャレ上級者
NEWSポストセブン
世界中でセレブら感度の高い人たちに流行中のアスレジャーファッション(左・日本のアスレジャーブランド「RUELLE」のInstagramより、右・Backgrid/アフロ)
《広瀬すずもピッタリスパッツを普段着で…》「カタチが見える服」と賛否両論の“アスレジャー”が日本でも流行の兆し、専門家は「新しいラグジュアリーという捉え方も」と解説
NEWSポストセブン