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ゴールドシップに死角は? 初の宝塚記念3連覇の可能性を分析

 春のG1シーズンも残すところあとわずか。6月28日には競馬界の春の祭典と呼ばれる「宝塚記念」が阪神競馬場で開催される。同レースは、暮れの「有馬記念」と同様に出走馬の大半がファン投票によって選ばれることから多くの強豪馬が参戦し、例年激戦を繰り広げている。

 日本の競馬界を代表する大レースということもあり、普段は競馬に関心のない人たちも馬券を購入するケースが増えるため、「『日本ダービー』や『有馬記念』もそうですが、あまり競馬を知らない人も馬券を買うので人気馬にオッズが偏る。ようは過剰人気になる傾向があります。そのぶん、人気馬がコケると配当が跳ね上がるので、少ない投資で大きなリターンが狙えるチャンスです」とは某スポーツ紙の競馬担当記者。

 実際、昨年は2着までに入る2頭を選ぶ馬連が89.9倍、3着までに入る3頭を選ぶ3連複が578.7倍、1着と2着と3着を順位通りに選ぶ3連単にいたっては2514.4倍と100円が25万1440円に化ける高配当がついた。

 そうした中、今年の最大の注目馬は何と言っても過去にG1レースで6勝をあげて、一昨年、昨年と同レースを2連覇中のゴールドシップだ。

「G16勝の実績もさることながら、宝塚記念が行われる阪神競馬場でのレースを得意としており、今年は3連覇を目指す立場。前走もビッグレースの『天皇賞・春』を制しており、ほとんど死角は見つかりません。間違いなく1番人気は確実でかなり人気も集中するでしょう」(前出のスポーツ紙競馬担当記者)

 かつては気性難から思わぬ凡走も多かった同馬だが、5月に開催された前走「天皇賞・春」では、主戦騎手の横山典弘騎手を背に後方待機から“超ロングスパート”を決めて、次々とライバルたちを抜き去り、見事1着でゴール板を駆け抜けた。今月17日の1週前追い切りでは栗東トレセンのCWコースで6ハロン78秒2―12秒5の好時計をマークした。

 
 元々同レースに実績があり、同コースも得意、そして“本格化”した今のゴールドシップに歯向かうのはリスクが高そうだが、その一方でこんな意見もある。競走馬の飼育や調教を手掛ける競馬トレセンの関係者はこう明かす。

「確かに、これまであまり得意としていなかった京都競馬場での前走の勝ちっぷりは鮮やかで、さらに進化したという声もありますが、目の覚めるような圧勝劇と顔をおおいたくなるような凡走劇を繰り返してきたのがゴールドシップですからね。主戦の横山騎手がレース後、周囲の絶賛の声に『たまたま』と苦笑いしていたのが印象的でした。

 結果オーライではありましたが、横山騎手自身は周囲がホメるほど、前走のレースぶりにあまり納得していなかったようです。本来なら早い段階でもう少し前の位置取りにつけられれば、リスクの高い後方待機策や“ロングスパート”などする必要がないんでしょうけど、ゴールドシップの気性の悪さは相変わらずといったところなんでしょう」

 鮮やかな完勝劇の裏でいまだに気性難という爆弾を抱えるゴールドシップ。過剰人気は確実なだけに思い切って馬券対象から外すことで、思わぬ夏のボーナスを運んでくれるかもしれない!?

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