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土産店呼び込み九官鳥 最初に教わるのは「お団子おいしいよ」

 勝運の神として信仰を集めている、千葉県香取市の香取神宮。その参道へと続く道を歩いていると、どこからともなく「お団子おいしいよ!」という声が聞こえてくる。愛らしい声の主を探していると…。

「こんにちは! ぼくはキューちゃんと申します。参拝客の皆さんに、お団子をおすすめするのが仕事です」

「お食事・お土産処 亀甲堂」の呼び込み係を務める九官鳥のキューちゃんだ。

 香取神宮で毎年12月7日に執り行われる「団碁祭」は、御神酒の代わりにお団子をお供えする珍しいお祭り。これにちなんだ『厄落しだんご』はキューちゃんの呼び込みもあって参拝客に大人気だ。

「亀甲堂の呼び込み九官鳥は、ぼくで3代目。初代からずっと、ここで商売のお手伝いを続けておりますから、ぼくらに会うため遠路はるばる来てくださるかたも多いんですよ」

 代々、若い九官鳥がやって来ると、店の女性たちが率先して言葉を教える。もちろん、最初に教えるのは定番の「お団子おいしいよ!」。しゃべることを覚えた九官鳥は自らさまざまな言葉を話すようになるという。

「たまにぼくの前でお行儀の悪い言葉を使う人がいると、みんなで注意してくれるからありがたいです…あ、またお客さんだ! こんにちは、お団子おいしいよ!」

 鎮守の森にひびくキューちゃんの声が、おいしいお団子をさらにおいしくしてくれる。

【プロフィール】
名前:キューちゃん ♂
年齢:12才
勤務先:お食事・お土産処 亀甲堂
職種: お客さんの呼び込み
主な仕事内容:店頭で「お団子おいしいよ!」と
香取神宮の参拝客に声をかける。
お給料:すり餌と、新鮮な小松菜。
好きなこと:子供が遊びに来てくれること。
小学校の遠足が来ると、すごくうれしくてはしゃいじゃう!
嫌いなこと:犬と猫。ちょっと怖い。
現在の悩み:ノラ猫がお店のまわりに何匹かいること…。
将来の夢:もっとボキャブラリーを増やしてお客さんを楽しませたい!

※女性セブン2015年7月2日号

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