国内

無電柱化はソウル46%で台北95% 日本で最も進む東京は5%

 日本らしい風景のひとつとして外国人からよく指摘されるもののひとつに電柱がある。日本にはいったい、どれほどの電柱があるのか、経営コンサルタントの大前研一氏が現状を報告する。

 * * *
 2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、都市景観の向上や災害時の救援・避難路確保などを目的とした「無電柱化」の議論が進んでいる。電柱の新設を原則的に禁じ、既存の電柱の撤去も進めることを目指す「無電柱化推進法案」を自民党がまとめ、議員立法で国会に提出する準備を整えているのだ。

 しかし、この問題は「国任せ」では永遠に解決しないと思う。そもそも無電柱化は、国が1986年度から3期にわたる「電線類地中化計画」、1999~2003年度の「新電線類地中化計画」、2004~2008年度の「無電柱化推進計画」に基づいて取り組み、現在も「無電柱化に係るガイドライン」に沿って推進している。

 にもかかわらず、国土交通省の調査によると、無電柱化率は、最も進んでいる東京都ですら5%、東京23区でも7%でしかなく、他の道府県は0~3%というお寒い状況だ。“電柱大国”と揶揄される所以である

 一方、海外ではロンドン、パリ、香港が100%、香港100%、台北95%、シンガポール93%、ソウル46%、ジャカルタ35%などとなっている。日本の無電柱化は、欧米はもとよりアジアからも大きく遅れをとっているのだ。

 それどころか、NPO法人「電線のない街づくり支援ネットワーク」のホームページによれば、日本の電柱の総数は3337万本(2014年10月28日時点の集計)もあり、この4年間の平均では年間約7万3000本のペースで増え続けている。この数字を見ると、無電柱化推進法案が成立したとしても、実際問題として無電柱化を一気に進めるのはかなり難しいだろう。

※週刊ポスト2015年10月16・23日号

あわせて読みたい

関連記事

トピックス

大谷翔平は何番を打つか
《どうなる? WBC侍ジャパンの打順》大谷翔平は「ドジャースと同じ1番打者」か、「前にランナーを留める3番打者」か…五十嵐亮太氏と福島良一氏が予想
週刊ポスト
女優・羽野晶紀と和泉元彌の母の節子さん(右・時事通信フォト)
《女優・羽野晶紀“嫁姑騒動”から24年目 の異変》元日に公開された和泉節子さんとの写真から伝わる「現在の距離感」
NEWSポストセブン
日本陸上競技連盟会・有森裕子さん
日本陸上競技連盟会長になった有森裕子さんが語る2026年の抱負「陸上競技の存在価値を高めて魅力を伝えていきたい」 
女性セブン
命に別状はないとされている(TikTokより)
「クスリ漬けにされていたのでは」変わり果てた姿で発見された中国人インフルエンサー、薬物検査で陽性反応…肺感染症などの診断も【カンボジアの路上でホームレス状態で見つかる】
NEWSポストセブン
杉本達治前福井県知事のセクハラ問題について調査報告書が公表された(時事通信フォト・調査報告書より)
〈体が熱くなるの〉〈スカートの中に手を…〉セクハラ1000通の杉本達治・元福井県知事が斉藤元彦・兵庫県知事と「上司・部下」の関係だった頃 2人の「共通点」とは
週刊ポスト
SNS上で拡散されている動画(Xより)
【栃木県・県立高校で暴行動画が拡散】学校の周りにインフルエンサーが殺到する事態に…県教育委は「命にかかわる状況」 弁護士は「典型的ないじめの構図」と指摘
NEWSポストセブン
中居の近影をキャッチ(2025年12月下旬)
《ゴルフ用ウェアで変装して百貨店に…》中居正広、外出頻度が増えている 表舞台では“盟友たち”が続々言及する理由
NEWSポストセブン
16年ぶりに写真集を出す皆藤愛子さん
16年ぶり写真集発売の皆藤愛子 「少し恥ずかしくなるくらいの素の姿や表情も、思い切って収めていただいています」
週刊ポスト
中国人インフルエンサーがカンボジアの路上で変わり果てた姿で発見された(TikTokより)
《へそ出しタトゥー美女の変わり果てた姿》中国インフルエンサー(20)がカンボジアの路上で発見、現地メディアに父親が答えた“娘と最後に連絡した日”【髪はボサボサ、うつろな表情】
NEWSポストセブン
米国によってニコラス・マドゥロ大統領が拘束された(時事通信フォト)
《大統領拘束を歓迎するベネズエラ国民の本音》「男女ともに裸にし、数日間眠らせず、窒息を繰り返させる…」国連に報告されていた“あまりに酷い拷問のリアル”
NEWSポストセブン
運転席に座る中居(2025年12月下旬)
《三歩下がって寄り添う高級ジーンズ美女》中居正広を今もダンサー恋人が支える事情「この人となら不幸になってもいい…」過去に明かしていた結婚観との一致
NEWSポストセブン
新宿の焼肉店で撮影された動画が物議(左は店舗のInstagramより、右は動画撮影者より提供)
《テーブルの上にふっくらとしたネズミが…》新宿・焼肉店での動画が拡散で物議、運営会社は「直後に殺処分と謝罪」「ねずみは薬剤の影響で弱って落下してきたものと推察」
NEWSポストセブン