芸能

「真剣交際」「仲のいい友人の一人」困惑する言葉が堂々機能

 近年、嫌~な日本語がやたらと使われている。フリーライターの武田砂鉄氏は、そのひとつとして「仲のいい友人の一人です」を挙げる。いったいなぜなのか。

 * * *
 芸能人評を定期連載していることもあり、芸能人の熱愛報道が流れれば一通りチェックすることになる。しかし、本人のブログや事務所からのFAXに記される文言はおおよそ決まりきっていて平凡極まりない。

「仲のいい友人の一人です」と本人が言えば、「プライベートのことは本人に任せています」と事務所が添える。本人が一切答えずに事務所が「弊社所属タレント○○について、一部週刊誌で報道がございましたが、事実ではございません」と冷たく突っぱねる場合も少なくない。

 今や、芸能ジャーナリズムという概念は消え失せてしまった。時折ワイドショーに出てくる芸能ジャーナリストは単なる「事情通」であり、常に後出しじゃんけんで「実は知っていた」「そんな噂が流れていた」と我が物顔で登場するが、そこに独自の分析は皆無である。

「仲のいい友人の一人です」という決め文句、意地悪く掘り返せばこれほど矛盾を含んでいる言葉も珍しい。友人とは仲がいいから友人なのであり、もしも当人が自分の友人を「仲がいい」と「そうでもない」とで階層を設けているならば、なかなか薄情な人である。

 階層を設けた上で「仲がいい」ほうに区分けされるのであれば、それはそれで特別な関係を示唆しているのではないか……と勝手に数式を解くのだが、声明を出す側はそんなことはいちいち問われるはずもないと知っているからこそ、代わり映えしない決め文句で済ますのである。

関連キーワード

関連記事

トピックス

被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
悠仁さま(2025年11月日、写真/JMPA)
《初めての離島でのご公務》悠仁さま、デフリンピック観戦で紀子さまと伊豆大島へ 「大丈夫!勝つ!」とオリエンテーリングの選手を手話で応援 
女性セブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(読者提供)
《足立暴走男の母親が涙の謝罪》「医師から運転を止められていた」母が語った“事件の背景\"とは
NEWSポストセブン
大谷翔平が次のWBC出場へ 真美子さんの帰国は実現するのか(左・時事通信フォト)
《大谷翔平選手交えたLINEグループでやりとりも》真美子さん、産後対面できていないラガーマン兄は九州に…日本帰国のタイミングは
NEWSポストセブン
高市早苗首相(時事通信フォト)
《日中外交で露呈》安倍元首相にあって高市首相になかったもの…親中派不在で盛り上がる自民党内「支持率はもっと上がる」
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(現場写真/読者提供)
【“分厚い黒ジャケット男” の映像入手】「AED持ってきて!」2人死亡・足立暴走男が犯行直前に見せた“奇妙な”行動
NEWSポストセブン
高市早苗首相の「台湾有事」発言以降、日中関係の悪化が止まらない(時事通信フォト)
「現地の中国人たちは冷めて見ている人がほとんど」日中関係に緊張高まるも…日本人駐在員が明かしたリアルな反応
NEWSポストセブン
10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン
ミセス・若井(左、Xより)との“通い愛”を報じられたNiziUのNINA(右、Instagramより)
《ミセス若井と“通い愛”》「嫌なことや、聞きたくないことも入ってきた」NiziU・NINAが涙ながらに吐露した“苦悩”、前向きに披露した「きっかけになったギター演奏」
NEWSポストセブン
「ラオ・シルク・レジデンス」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
「華やかさと品の良さが絶妙」愛子さま、淡いラベンダーのワンピにピンクのボレロでフェミニンなコーデ
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン