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がん予防 野菜は皮ごと煮込み汁ごと食べるのが効果的と医師

 がん予防に効果的な栄養素、“ファイトケミカル”とは、植物が作り出す天然の機能性成分。毎日意識してしっかり摂ることで、がんを作り出す原因は撃退できる。

「健康な人でも、体内では毎日5000~6000個の“がん細胞の芽”が生まれています」(麻布医院院長 高橋弘さん・以下同)。

 つまり、誰もががんのリスクを持っているというのだ。1つのがん細胞が成長して、がんになるには、平均9年かかる。いち早くその芽を摘み取り、成長を食い止めれば、がんを防ぐことができる。

 がんによる死は、約35%が食事、約30%が禁煙、約10%がウイルス感染の予防で防ぐことができるといわれる。中でも重要なのが食事で摂る野菜の量だ。野菜の消費量とがんの発症率は密接な関係があると高橋さんは指摘している。

「野菜の色や香り、辛みなどの成分をファイトケミカルといいますが、この成分がすごいのは、活性酸素を除去する抗酸化作用、免疫力を高める作用、がん細胞の増殖を抑える作用、そのいずれもが非常に優れている点です。がんを防ぐには、このファイトケミカルを含んだ野菜を毎日350~400g摂ることが必要です」

 ファイトケミカルは、硬い細胞壁で覆われた細胞の中にあるため、野菜を生食したのでは、体内には吸収されにくい。

「加熱すれば、成分が細胞の外に溶け出てきます。特に豊富なのは皮や芯ですから、できるだけ皮ごと煮込み、汁ごと食べるのがおすすめです」

 逆に控えたいのが、鉄の多い肉類や魚介類。鉄は体内に酸素を取り込むのに欠かせないミネラルだが、取り込んだ酸素の約1%は活性酸素になるため、鉄が多すぎると、活性酸素が増えてしまう。しかも、鉄を介してできる活性酸素は毒性が強い。

「女性は閉経後、がんの発症率が上がります。それは、生理によって鉄が排泄されなくなるのも一因。特に閉経後は、鉄分の摂りすぎに注意。また、がん細胞の成長を進める高GI値(糖質が多い)の食品も控えめにしましょう」

※女性セブン2015年11月26日号

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