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妻であり母である漫画家・伊藤理佐 40代半ばの爆笑エッセー

【著者に訊け】伊藤理佐さん/『ステキな奥さん ぶはっ』/朝日新聞出版/1080円

【内容】
 朝日新聞で連載中の「オトナになった女子たちへ」のエッセー44本に、4コマ漫画などを新たに描き下ろした。2012年5月~2015年7月のおよそ3年間の夫や親のこと、子育てや仕事に追われる怒濤の日々から、ダイエットのことなどまで、ユーモラスに描かれている。笑って読むうちに、気分もスカーッとする。羨むほどの夫婦円満ぶりも、ぜひ味わってほしい。

 漫画家の伊藤理佐さんが初めてのエッセー集を出版した。夫で同じ漫画家の吉田戦車さんと、幼稚園に通う娘との日常を文章につづり、イラストを添えている。伊藤さんの美肌の秘密や吉田さんの素顔も明らかになり、「ぶはっ」と噴き出してしまう話の連続だ。

 笑いながらもしみじみするのは、夫婦の円満ぶり。ふたりで懐かしいCMソング対決をする夜もあれば、ペットを飼うかどうか家族会議を開くこともあり、会話が絶えない。

「仲良しプレーなんですよ。お互い2回目の結婚だし、若くもないので、けんかしている時間がもったいない。仲良しごっこが本当みたいになってきて、おすすめですよ」

 とはいえ、自宅の1階に吉田さん、2階に伊藤さんの仕事場があり、ずっと1つ屋根の下にいるふたり。衝突しない秘訣はあるのだろうか?

「日中はなるべく会わないようにしています。お昼ごはんも基本、別々ですし。以前、エアコンの節電のために同じ部屋で仕事をしたことがありましたが、消しゴムで消す音とか、互いの動きが気に障って3日と持ちませんでした。それに、いつ鼻をほじくればいいんだー!!って(笑い)」

 相手の領域は侵さず、結婚前からの趣味も認め合う。伊藤さんは駅弁好きの吉田さんを京王百貨店の駅弁大会に気持ちよく送り出す。チラシを見ているとご機嫌だし、自分と娘の分の駅弁も買ってきてくれるから大歓迎なのだ。

 一方で伊藤さんは毎月欠かさず歌舞伎座に通う。夜は吉田さんが娘を見てくれる。帰宅しても感想はきかれないが、たまに歌舞伎役者が亡くなると、仕事部屋からすごい勢いで階段を上がってきて、「死んだぞ!」と教えてくれる。吉田さんは家事もこまめに手伝うそうだ。

「やってもらうと楽だから、大げさにほめるんです。あと自分も飲みに行きたいから、飲んで帰ってきたときはやさしくします。『ああ、いい匂い、焼肉だったんだね~』とか。いい夫婦みたいですけど、違うんです。すべては自分のため…(笑い)」

 ところで、吉田さんはこの本をどう読んだのか?

「いつもの漫画とは読者層が違うことを踏まえつつ、『内容が濃く面白い』と珍しくほめてくれました。ただ、実家の母親の反応は違いました。表紙を見て、あなたね、もっと丁寧に絵を描きなさい、なんで定規を使って屋根を描かないの、顔もゆがんでいるじゃない、と久々にキレられました。母に絵が下手だと怒られる46才です(笑い)」

 収録された44本のエッセーの中から、お腹を抱えて笑える話をそれぞれ見つけてほしい。

(取材・文/仲宇佐ゆり)

※女性セブン2015年12月17日号

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