国内

65才女性 孫や娘の食事代は出すが婿の分出すのには複雑

 娘、息子が孫を連れてくる。それは、とても嬉しいことだ。しかし、元気をもらうのと引き換えに、四六時中におよぶ世話で体力が削られ、自分の時間もなくなることに。さらには、食事代や孫への贈りものなどで金銭的にも厳しくなる…。そうした「孫疲れ」が近年注目されている。

 朝日大学マーケティング研究所のデータによると、既婚者の3分の1が親から金銭的援助を受けている。

 サンケイリビング新聞社の調査(2009年度)では、子供を持つ世帯の双方の親が「電車で30分以内」の近居のケースで、親世帯の年間平均援助額は44万6875円、双方の親が遠居のケースは年85万7730円に達する。遠居の場合、里帰り費用を祖父母が負担することが多いことも援助が高額となる理由だ。

 NPO法人「孫育て・ニッポン」の棒田明子理事長が言う。

「今の祖父母世代は子供世代より金銭的な余裕があり、金銭の援助に積極的です。その半面、最近の子供世代はパパ・ママになっても親のスネをかじりがち。経済的に自立しないまま親になり、祖父母に頼りっぱなしというケースも多い」

『団塊世代の孫育てのススメ』(中央法規出版)の著者で家族問題評論家の宮本まき子さんは子供世代のおねだりで「財布疲れ」になるケースも多いという。

「子供世代は、退職金や年金に恵まれた親世代を『金づる』と思っているふしもあります。なかには“出してもらえないと子供が困るのよ”と泣きつかれて、孫のバレエの発表会に50万円払ったり、中学・高校の短期留学費用を100万円単位でねだられているかたもいます。親が入れ知恵して、小さな孫に“海外旅行に行きたい”“ホテルで食べたい”なんて言わせたりしてね。しょっちゅうでは『財布疲れ』になりますよ」

 千葉県在住の静谷博子さん(仮名・65才)も子供世代のおねだりに怒り心頭だ。

「孫や娘の食事代は出してもいいけど、その場に婿がいると蹴っ飛ばしてやりたくなる(笑い)。娘と結婚して8年になるけど、娘婿は外食のとき一度も“ぼくが払います”って言ったことないんですよ」

 このままでは「孫破産」もあり得るかも。

※女性セブン2015年12月24日号

関連記事

トピックス

ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
渡邊渚さん(撮影/藤本和典)
「私にとっての2025年の漢字は『出』です」 渡邊渚さんが綴る「新しい年にチャレンジしたこと」
NEWSポストセブン
ラオスを訪問された愛子さま(写真/共同通信社)
《「水光肌メイク」に絶賛の声》愛子さま「内側から発光しているようなツヤ感」の美肌の秘密 美容関係者は「清潔感・品格・フレッシュさの三拍子がそろった理想の皇族メイク」と分析
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
実力もファンサービスも超一流
【密着グラフ】新大関・安青錦、冬巡業ではファンサービスも超一流「今は自分がやるべきことをしっかり集中してやりたい」史上最速横綱の偉業に向けて勝負の1年
週刊ポスト
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン
12月30日『レコード大賞』が放送される(インスタグラムより)
《度重なる限界説》レコード大賞、「大みそか→30日」への放送日移動から20年間踏み留まっている本質的な理由 
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン