このときの1番人気はファンタジーSを勝ったオディール(安藤勝己騎手)で、直線で先頭に立ったものの4着。以降、常に戦うことになる相手ですが、9月のローズS(トールポピー6着、オディール4着)まで、先にゴール板を越させませんでした。
阪神JFで順位付けが決まるぞ、という陣営の気合いをトールポピーが察したのか。まさにそういう勝ち方です。ゴール板を抜けて流すとき、「強いのは、わたしのほうよね」と、師走の六甲おろしの中で自信を持ったのかもしれません。
翌春、チューリップ賞(2着)を経て迎えた桜花賞では、1番人気に推されながらも8着。しかし次のオークスでは、直線での斜行があったものの、見事に勝ち切った。阪神JFでの自信がつながった結果だと思います。
※週刊ポスト2015年12月18日号