──おめでとうございます。A子さんにプロポーズされたそうですね。
羽生は驚いたような表情を浮かべ、その足を早めた。「A子さんとは…」「知らないです」。一度はそう言ったが、「…(彼女とは)高校が一緒だっただけです」と言い直す。そして、軽く会釈をすると、新幹線に乗り込んでいった。
さらにA子さんの実家で、彼女に話を聞いた。
──羽生選手と結婚前提で交際されていると聞きました。
「私は高校時代の同級生で、仲のいい友達です」
陸上選手らしく日に焼けた小麦色の肌に、ツヤのあるロングの黒髪。女性セブンの取材を予期していたのか、A子さんは笑顔を浮かべながら、ハキハキとした声で答える。
──高校卒業後も連絡をずっと取り合っている。
「はい。私が大学に入ってすごく悩んでいる時期に彼に励ましてもらったりしましたし、たしかに“いい関係”ではありますね。周りから勘違いされるぐらい仲はいいです。でも、私は男っぽいから、あっち(羽生)は男友達っていう感じで思ってると思うんです。でもゆづるは女々しいから、どっちにしろ同性の友達みたいな(笑い)」
──2015年の春先から交際を始めた?
「いえいえ。たしかに春にも会いましたが、あくまでも友達としてです」
ちなみに、仙台の地元ではすぐバレてしまうということで、成田空港からほど近いホテルなどでデートをしていたとの情報もある。
──成田空港の近辺で?
「え? 成田? あ、言~わない。じゃあ成田ってことで(笑い)」
交際や結婚については否定を続けるが、隠しきれない羽生への思いが漏れ伝わる。
「交際してませんよ(笑い)。彼って、お母さんが“すごく厳しい”って言ってましたし、恋愛なんてできないんじゃないですか? でも、ゆづるを支えるお母さんには感謝しなきゃダメっていつも言ってるんです」
「仕事を詰め込んでいたらしくて、LINEに“つら~い”ってメッセージが入ってて」
「彼には“(交際を疑われるから)ふたりで会えないね。ゆづるは危険人物だ(笑い)”って言い合ってます」
「ゆづるがあんなに笑うのは見たことがなかった。マスコミのゆづる像みたいなのができ上がってて…テレビで見るとがんばってるなって思う」
羽生がこれほどまでに“素”を出せる相手は、A子さんだけなのかもしれない。
「アスリートはメンタルがすごく大事。ゆづるを惑わせないような形で報じてほしい」。A子さんは最後にそう言って彼を気づかった。前述の通り、羽生に直接話を聞くと「急いでいるから」「(彼女は)高校が一緒だった」と繰り返すのみだった。
※女性セブン2016年1月21日号