フジテレビの数々の看板番組に出演し、「局の顔」となってきたカトパンこと加藤綾子アナ(30)が、4月末でのフジテレビ退社を発表した。
各局をまたいで出演するフリーアナにとってカトパン退社はまさに“黒船襲来”だ。ただでさえ各局とも経費削減でギャラの高いフリーアナの起用が減っている中、少ないパイの熾烈な奪い合いが起きると予測されている。
業界関係者の間では、最近陰りが見え始めている田中みな実(29)が一番影響を受けるとみる向きがあるが、それぞれのキャラクターを生かして安定した人気を維持し、フリー界では「四天王」と呼ばれる高島彩(36)、滝川クリステル(38)、夏目三久(31)、高橋真麻(34)への影響はどうか。
フジテレビの先輩である高島はカトパンが姉のように慕ってきた存在だ。
「フリーになる際も、事務所選びなどを高島に相談していた。高島はCM出演だけでなく『下町ロケット』(TBS系)で女優デビューを果たすなど、フリーアナのなかでは別格の存在。カトパンの目標でしょう」(フジテレビ関係者)
4月以降、カトパンにもCM出演の依頼が訪れるだろうとみるのは、CMマーケティング会社テムズの鷹野義昭・代表だ。
「業種によりますが1本2500万円くらいの出演料からスタートするのではないでしょうか。これは高島さんに近い金額。3社程度のオファーは堅いのでは」
滝クリについては、「彼女はもはや文化人枠としての需要が高い」(大手広告代理店関係者)だけに影響は少なそうだ。
真麻はカトパンの退社発表を受け、ブログで〈加藤綾子は最強だったからちょっと寂しい気もするけれど〉と記した。とはいっても、「彼女はバラエティ専門だから、カトパンとは競合しない」(同前)との見方が強い。
「実はヒヤヒヤしているのでは」と見られているのが夏目だ。朝のニュース番組を担当し、年収は数億円ともいわれるが、「『あさチャン!』(TBS系)の視聴率が低迷しており、『夏目では数字が取れない』という評価もある」(同前)
カトパンがフリーを志すようになったのは、夏目が原因だったという見方もある。
「夏目は帯番組の『あさチャン!』の司会を始めてから年収が1億円を超えたといわれる。同じ朝の番組の司会なのに待遇は10分の1程度。カトパンが夏目を意識したとしても不思議ではない」(前出・フジテレビ関係者)
2人とも局アナだった頃は加藤アナが人気で上回っていただけに、「同じ土俵に立てばカトパンの方が夏目より上」という声は強い。
※週刊ポスト2016年2月12日号