が、ここにきて、永島アナがイキイキとしている場面を何度か見せてもらった。彼女、最近、報道の現場に取材に出ているのだ。
思えば、『めざましテレビ』の女子アナ陣というのは、海外から来日したアーティストや、女子トレンドのリポートなどはやらせてもらっても、大きなニュースの現場に出て取材をすることはめったにない。
が、永島アナは、たとえば甘利明経済再生担当大臣の辞任会見場に行っていて、翌朝、スタジオでリポートをしている。これが、甘利氏の細かい言動をよく見ていて、そこを真っ先に報告するなど、なかなか上出来だったのである。
ルックスがチャラチャラしていないので、会見場の後方でマイクを握って立っていても違和感がないどころか、他の記者に負けず劣らず、“報道の顔”をしている永島アナ。さらに声も報道向き。どちらかといえば低めで、力のある声なのである。
かつて『ニュースステーション』(テレビ朝日系)の久米宏キャスターが、当時の相方、渡辺真理の声に難癖をつけたことがある。彼女のなんともいえないこもった弱々しい声が、喋り手として不向きだというのが久米氏の見解だった。報道の現場では、余計に不向きであろう。
その逆で、永島アナの声は主張のある、報道向きの声。この部分では、カトパンにも勝っていると思うほどである。
思えばカトパンは、あまり報道の現場に行かせてもらっていなかった。いや、行けば、キッチリこなせたと思うし、大臣や企業トップにインタビューをさせたら、先方からのウケもきっと良かったに違いない。
だが、彼女にその機会は与えられず、結果、フリーになっても、「カトパンに報道番組のメインを」という声が全く聞かれないのはそのせいもある。
それが永島アナは、まだ新人の部類なのに報道向きで、しかも華やかさもあれば、2世ということでさまざまな現場で下駄を履かせてもらっているという幸運もある。
入社前からの期待が大きかったのに、イマイチ永島アナが冴えなかった理由がやっとわかった。彼女は、フジテレビの女子アナの特徴である軽やかさや若々しさがあまりない代わりに、報道記者として通じる重みがあったからなのだ。
だが、そうなると『めざましテレビ』のメインにはなれないのかもしれない。同番組は、エンタメ情報や若い女性向けのファッションやグルメ、トレンド情報に費やす時間が長く、カトパンが担当する「これからスイッチ」や、「今日の占いカウントダウン」の「ごめんなさい、〇〇座のあなた」や、山崎夕貴アナの独壇場である芸人並みの言動などは永島アナには荷が重い。
カトパンと一緒に『めざましテレビ』を卒業してもいいから、永島優美アナはニュースの席に座るべき。そうなると、ポスト・カトパンは三上真奈アナなのか、久代萌美アナなのか? ずいぶん小粒であるような…。