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巨人首脳陣「ヨシノブお坊ちゃまと爺やたち」の密着ぶり

 新人監督の開幕4連勝は何と1981年に慶大―巨人の大先輩・藤田元司氏が成し遂げて以来の快挙である。ところが、申し分ないスタートダッシュを決めた高橋由伸・巨人新監督に、なぜか巨人ファンから「ちょっと頼りなさすぎるんじゃない?」との声が上がっている。

 記念すべき監督初勝利の第一声は、「勝ててホッとしていますし、さすがにちょっと疲れましたね」とボソリ。結びの一言は、「これからまだまだ長いシーズンになりますんで、そっちのことで頭がいっぱいです、ハイ」で終わり。テレビの前で観ていたファンたちは「それだけ?」と肩透かしを食った。

 それ以降の勝ち試合でも「明日も切り替えて勝てればいいですね」とか、「引き続き、こういうゲームを続けていければ」と、惜敗したかのようなコメントばかり。

「こっちは勝って大喜びしてるんだから、もっと威勢のいい言葉を聞かせてよ~」(3月29日の横浜戦で応援していた巨人ファン)という声が上がるのも当然だ。

 この弱気ぶり、一体どうしてなのか。それはベンチを見ていればよくわかる。左に村田真一・ヘッドコーチ、右に尾花高夫・投手コーチ。背後に内田順三・打撃コーチとベテランコーチ陣が取り囲み、ことあるごとに彼に耳打ちしているのだ。そのさらに外周には、江藤智・打撃コーチ、豊田清・投手コーチらもいる。

 もう「ヨシノブお坊ちゃまと爺やたち」と名付けてしまいたくなるほどの密着ぶりなのだ。腕組みをして周囲を寄せ付けない雰囲気を放っていた原辰徳・前監督、小さなことでも勇んでベンチを飛び出した長嶋茂雄・元監督とはまるで違う。現実に、世話役の「爺や」たちがいないと独り立ちできないようだ。

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