国内

熊本地震で改めて考える 地震保険に入るべきか否か

熊本地震、南阿蘇村での被害 AP/アフロ

 熊本地方を連日襲ったマグニチュード6.5、7.3の巨大地震と相次ぐ大規模余震──。その被害がいかに甚大かは、40人を超えてなお増え続ける犠牲者、そして約11万人が避難生活を余儀なくされている惨状からも明らかだ(4月17日現在)。

〈九州は歴史的にも地震の少ない地域だと思っていたのに……これからどう生活を立て直せばいいのか、今はなにも考えられない〉

 自宅が傾いたために一家で避難所に逃げ込んだという男性は、報道機関のインタビューにこう力なく答えたが、今後、住宅被害を受けた人たちが、家の改修や建て替えにかかる莫大な費用をどうやって捻出するかも深刻な問題となってくるだろう。これまで阿蘇地区を中心に全壊住宅は400棟に上り、半壊や一部破損を含めると2500棟に及ぶ住宅被害が確認されている。

 万一の大震災に備えて「地震保険」に入っていた人はいるだろう。だが、前出の男性のように“安全神話”を信じて未加入だった世帯も多い。

 損害保険料率算出機構が調べている「地震保険の都道府県別世帯加入率」によると、2014年度の全国平均が28.8%だったのに対し、熊本県は28.5%と下回っている。

 そもそも、熊本に限らず地震保険の加入率が平均3割にも満たないのはなぜか。それは地震保険の制度にメリットが少ないと考えられているからだ。

 まず、地震保険は単独では加入できず、必ず火災保険とセットで契約しなければならない。そのため、火災保険に入っていても地震保険に入っていなければ、地震が原因で発生した火災や津波などの被害に保険金は一切下りない。

 ならば、セットで保険に入ることに越したことはないが、地震保険の保険金額は火災保険の保険金額の30~50%の範囲内(建物5000万円、家財1000万円が上限)でしか設定できない。つまり、建物に2000万円の火災保険をかけている場合、地震保険は上限1000万円の補償しか得られないというわけだ。しかも、住宅被害が半壊なら半額の500万円、窓ガラスが割れた程度の一部損では数万円しか補償されないケースも多いという。

「いつ来るか分からない地震に備えて年間2万円以上の保険料を払って、家が半壊しても数百万円しか補償されないなら、建て替えなんて無理。

 東日本大震災や今回の熊本地震を見て怖いなとは思いますが、ローンの支払いや日々の生活費もギリギリで、とても地震保険に回す余裕はありません」(都内の一戸建てに住む40代男性)

トピックス

「高市外交」の舞台裏での仕掛けを紐解く(時事通信フォト)
《台湾代表との会談写真をSNSにアップ》高市早苗首相が仕掛けた中国・習近平主席のメンツを潰す“奇襲攻撃”の裏側 「台湾有事を看過するつもりはない」の姿勢を示す
週刊ポスト
文京区湯島のマッサージ店で12歳タイ少女を働かせた疑いで経営者が逮捕された(左・HPより)
《本物の“カサイ”学ばせます》12歳タイ少女を働かせた疑いで経営者が逮捕、湯島・違法マッサージ店の“実態”「(客は)40、50代くらいが多かった」「床にマットレス直置き」
NEWSポストセブン
真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《いきなりテキーラ》サンタコスにバニーガール…イケイケ“港区女子”Nikiが直近で明かしていた恋愛観「成果が伴っている人がいい」【ドジャース・山本由伸と交際継続か】
NEWSポストセブン
3年間に合計約818万円のガソリン代を支出していた平口洋・法務大臣(写真/共同通信社)
高市内閣の法務大臣・平口洋氏が政治資金から3年間で“地球34周分のガソリン代”支出、平口事務所は「適正に処理しています」
週刊ポスト
Mrs. GREEN APPLEのギター・若井滉斗とNiziUのNINAが熱愛関係であることが報じられた(Xより/時事通信フォト)
《ミセス事務所がグラドルとの二股を否定》NiziU・NINAがミセス・若井の高級マンションへ“足取り軽く”消えた夜の一部始終、各社取材班が集結した裏に「関係者らのNINAへの心配」
NEWSポストセブン
モデル・Nikiと山本由伸投手(Instagram/共同通信社)
《交際説のモデル・Nikiと歩く“地元の金髪センパイ”の正体》山本由伸「31億円豪邸」購入のサポートも…“470億円契約の男”を管理する「幼馴染マネージャー」とは
NEWSポストセブン
山本由伸(右)の隣を歩く"新恋人”のNiki(TikTokより)
《チラ映り》ドジャース・山本由伸は“大親友”の元カレ…Niki「実直な男性に惹かれるように」直近で起きていた恋愛観の変化【交際継続か】
NEWSポストセブン
米大リーグ、ワールドシリーズ2連覇を達成したドジャースの優勝パレードに参加した大谷翔平と真美子さん(共同通信社)
《真美子さんが“旧型スマホ2台持ち”で参加》大谷翔平が見せた妻との“パレード密着スマイル”、「家族とのささやかな幸せ」を支える“確固たる庶民感覚”
NEWSポストセブン
高校時代の安福容疑者と、かつて警察が公開した似顔絵
《事件後の安福久美子容疑者の素顔…隣人が証言》「ちょっと不思議な家族だった」「『娘さん綺麗ですね』と羨ましそうに…」犯行を隠し続けた“普通の生活”にあった不可解な点
優勝パレードには真美子さんも参加(時事通信フォト/共同通信社)
《頬を寄せ合い密着ツーショット》大谷翔平と真美子さんの“公開イチャイチャ”に「癒やされるわ~」ときめくファン、スキンシップで「意味がわからない」と驚かせた過去も
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 内部証言で判明した高市vs習近平「台湾有事」攻防ほか
「週刊ポスト」本日発売! 内部証言で判明した高市vs習近平「台湾有事」攻防ほか
NEWSポストセブン