顔の好みは人それぞれだろうが、田中萌アナは誰が見ても「かわいい」と思えるタイプ。かといって、チャラチャラしたようなところは全くなく、アナウンスもしっかりしているので、同番組のもともとの“お客さん”であるF3層、M3層にも人気が高いと聞く。
つまり、テレ朝らしさもちゃんと残しながら、若い層を積極的に取り入れることを意識し、現在の構成になった『グッド!モーニング』。そのなかで、“スター女子アナ”になること間違いナシの田中萌アナの存在は、かなりのボリュームを占めているハズだ。
熊本地震から一週間。そんな朝の帯番組がどのような対応をしてきたかというと、もっとも通常運転に近いのが『ZIP!』、続いて『グッド!モーニング』だった。それは、もともと、ニュースコーナーと芸能やトレンド情報コーナーをしっかり分けてきたから。共に、コーナーをほとんど変えずにやり、視聴者にも戸惑いが少なかったように思う。
では、加藤綾子アナが抜けた『めざまし~』がどうだったかというと、まずはやはり、画面の中にカトパンが居ないことに大きな喪失感を覚えてしまう。本当に“ポッカリ穴が空いた”とは、こういうことを言うのではないかと思えるほどだ。
もともと、エンタメやライトなトレンド情報、街頭インタビューなどが圧倒的に多いことで若い層に受けていた『めざまし~』だが、それらも担当するリポーター(アナウンサーもコーナーや社歴によっては、そう呼ばれることがある)やアナウンサーらが熊本地震関連のニュースを扱うことに、どうにもこうにも違和感がある。
“報道の顔”をしているレギュラーアナウンサーが一人も居らず、メインの三宅正治アナは現地に行ったものの、戻りは早かった。
恐らくフジテレビは、永島優美アナには加藤綾子アナよりも“ニュースの顔”になってもらおうと考えていたハズ。永島アナのキャラクターにはそちらのほうが合っており、今年になってから度々、現場に出ていた永島アナはとても良かったのだ。が、「まだ熊本に行かせるのは早い」という判断になってしまったのだろうか。
ということで、硬軟“どっちつかず”な印象になってしまった『めざましテレビ』…。
視聴率が下げ止まらないフジテレビにあって、『めざましテレビ』『とくダネ!』『ノンストップ!』など、午前中の生ワイドはどれも好調で、プロデューサー会議などの場でも、「いまのフジテレビの原動力」と評価されていた。
その『めざまし~』の視聴率低下。フジテレビにとって、また良くない風向きになってしまった。
大塚範一さんが番組を休養することになった後、大塚さんを気遣って代わりの大物を置かなかったことも、いまになって影響しているように思う。大塚さんが居たからこそ、軽部真一アナは活きたし、女子アナ陣もキラキラと振る舞えたハズ。
それでもオールマイティーなカトパン在りし頃は、そのキラキラ感を彼女が一手に担い、しかも“スーパー綾子”は、硬軟どちらのネタにも対応できていたのだけれど…。
この4月に、テレ朝にチャンネルを変えた視聴者が多数いることは間違いなく、その視聴習慣は日を追う毎に定着。それをまた戻すのは至難の業だ。
どうする『めざましテレビ』と“めざましファミリー”。大胆な改革が急務であるように思う。(視聴率はすべて、ビデオリサーチ調べ・関東地区)