稲田:私は弁護士になって5年目に夫の姓に変えたのですが、抵抗はなかったですね。しかし、今は熟年結婚も増えていますし、より議論を深めていく必要がありますね。
──安保法に関しては、「二度と戦争をしてほしくない」という女性の反対の声が強い。
稲田:私はむしろ、安全や平和の問題は女性にしっかり説明したらわかってもらえると思います。女性は身の回りの愛する人を何より守りたいと望むはず。
中国や北朝鮮の脅威が増すなか、日本だけでなく、日本を守るために行動している米国艦船が攻撃されてその危険が私たちに及ぶ差し迫った危険がある場合など、集団的自衛権を限定された範囲で認めることは、愛する人を守るために必要です。
──母親の中にはこの先、徴兵制が復活して子供が戦争に巻き込まれると心配する人もいる。徴兵制が復活しないと断言できるか。
稲田:私にも大学生の息子がいますが、赤紙で徴兵されるのは絶対に嫌です。憲法は徴兵制を認めていないし、今のハイテク化した軍隊に素人を入れても使いものにならず、徴兵撤廃が世界の流れ。日本で徴兵制の復活はありえません。
※女性セブン2016年5月26日号