芸能

女優八木亜希子の魅力は「女子アナ感」 深夜ドラマでも話題

八木亜希子は女子アナから女優へ

 戸次重幸(42才)主演で話題のテレビ東京の深夜ドラマ『昼のセント酒』。このドラマに出演しているのが八木亜希子(50才)だ。元フジテレビアナウンサーでありながら、最近は女優として活躍中だ。女優としての八木の魅力、そして、元フジテレビ女子アナとしての活躍ぶりについてコラムニストのペリー荻野さんが解説する。

 * * *
『昼のセント酒』は、ダメ営業マン内海(戸次重幸)が、仕事の途中、真昼間から大好きな銭湯に入り、近所の店で生ビールをぐびり。「申し訳な~い」と叫びつつ、湯を堪能し、のどを潤す。背徳と喜びに身をもだえるという異色ドラマである。原案は漫画家の久住昌之。そうです。あの『孤独のグルメ』の面々が、ついに銭湯と酒にも手を出したんですな。
 
 このドラマで私が気になったのは、内海の上司・堂園課長(八木亜希子)だ。堂園は、飛びぬけて成績の悪い内海を厳しくチェック。「あの成績で笑っていられるって、よっぽど強いハートをお持ちなのね」「結果出して」とビシビシ。出先の内海が電話で「すみません。内海です」と応答しただけで「なんで謝るの!?」と鋭い一言を放つ。昼セント酒中内海を常にビビらせる存在だ。

 八木亜希子といえば、『めざましテレビ』『スーパーニュース』などで実績を積んだ元フジテレビの看板アナ。2000年に退社後、女優としても活動。映画『みんなのいえ』では、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞しているし、近年では宮藤官九郎の朝ドラ『あまちゃん』で突如行方不明となる元女子アナの人妻という複雑な役を演じて存在感を示し、昨年は三谷幸喜脚本の『オリエント急行殺人事件』にも出演している。興味深いのは、変幻自在の女優というよりは、髪型も服装もどこか女子アナっぽさがあって、それが個性になっているところだろう。

 同じ女子アナ出身の女優では、山村美智も活躍中。昨年、BSジャパンの『松本清張ミステリー時代劇』で、地味な着物でのっそりと出てきた商家の女中が誰かと思ったら、山村美智でびっくり! 女子アナモードを完全に消して、独自の道を歩んでいる。1980年代、「ひょうきんアナ」と言われた彼女も今年還暦。女優歴も四半世紀を超えて、ベテランの域である。元祖元女子アナ女優野際陽子も、姑役を演じる年代になって俄然忙しくなったという。ドラマ界のお局様役や姑役、女性上司役は、今、人材不足。「ほめ言葉も嫌味も滑舌きっちり」の元女子アナ女優は、これからさらに必要とされるかもしれない。

 思えば、女子アナのタレント化の先鞭をつけたのは、八木、山村の古巣フジテレビだった。2006年公開の仲間由紀恵主演映画『大奥』では、「上様のおなり~」で有名なお鈴廊下に豪華な打掛を着たフジテレビ系列局の女子アナ31人がずらりと並び、華やかさを競った。着付けだけでも大変な騒ぎである。もちろん、その舞台裏もバッチリ情報番組で紹介。これぞ、フジテレビ系列!と感心したものだ。バラエティーでも体当たり、ドラマでも女優やっちゃいます。賛否両論大歓迎。女子アナたちのこの勢いが面白かった。

 最近は、イケイケ、ブイブイの女子アナ活動はほとんど見られない。しかし、ひとりくらい「私がやります!」と手を上げるアナがいてもいい気がする。イケイケ特別採用枠を設けてもいいのではないか。八木亜希子の同期には、有賀さつき、河野景子がいる。フジテレビのパワーを支えていたのは、やっぱりイケイケ女子アナだったのではと改めて思う。

関連記事

トピックス

第一子を出産した真美子さんと大谷
《デコピンと「ゆったり服」でお出かけ》真美子さん、大谷翔平が明かした「病院通い」に心配の声も…出産直前に見られていた「ポルシェで元気そうな外出」
NEWSポストセブン
花の井役を演じる小芝風花(NHKホームページより)
“清純派女優”小芝風花が大河『べらぼう』で“妖艶な遊女”役を好演 中国在住の実父に「異国まで届く評判」聞いた
NEWSポストセブン
2000年代からテレビや雑誌の辛口ファッションチェックで広く知られるようになったドン小西さん
《今夏の再婚を告白》デザイナー・ドン小西さんが選んだお相手は元妻「今年70になります」「やっぱり中身だなあ」
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
「王子と寝ろ」突然のバス事故で“余命4日”ののち命を絶った女性…告発していた“エプスタイン事件”【11歳を含む未成年者250名以上が被害に】
NEWSポストセブン
人気シンガーソングライターの優里(優里の公式HPより)
《音にクレームが》歌手・優里に“ご近所トラブル”「リフォーム後に騒音が…」本人が直撃に語った真相「音を気にかけてはいるんですけど」
NEWSポストセブン
ナンバープレートを折り曲げ集団走行する「旧車會」=[福岡県警提供](時事通信フォト)
《各地で増える”暴走”》駐車場を勝手に旧車會の集合場所とされた飲食店主「100台以上も…他のお客さんが入って来られん」と怒り
NEWSポストセブン
世界中を旅するロリィタモデルの夕霧わかなさん。身長は133センチ
「毎朝起きると服が血まみれに…」身長133センチのロリィタモデル・夕霧わかな(25)が明かした“アトピーの苦悩”、「両親は可哀想と写真を残していない」オシャレを諦めた過去
NEWSポストセブン
キャンパスライフをスタートされた悠仁さま
《5000字超えの意見書が…》悠仁さまが通う筑波大で警備強化、出入り口封鎖も 一般学生からは「厳しすぎて不便」との声
週刊ポスト
事実上の戦力外となった前田健太(時事通信フォト)
《あなたとの旅はエキサイティングだった》戦力外の前田健太投手、元女性アナの年上妻と別居生活 すでに帰国の「惜別SNS英文」の意味深
NEWSポストセブン
エライザちゃんと両親。Facebookには「どうか、みんな、ベイビーを強く抱きしめ、側から離れないでくれ。この悲しみは耐えられない」と綴っている(SNSより)
「この悲しみは耐えられない」生後7か月の赤ちゃんを愛犬・ピットブルが咬殺 議論を呼ぶ“スイッチが入ると相手が死ぬまで離さない”危険性【米国で悲劇、国内の規制は?】
NEWSポストセブン
1992年にデビューし、アイドルグループ「みるく」のメンバーとして活躍したそめやゆきこさん
《熱湯風呂に9回入湯》元アイドル・そめやゆきこ「初海外の現地でセクシー写真集を撮ると言われて…」両親に勘当され抱え続けた“トラウマ”の過去
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:
【激太りの近況】水原一平氏が収監延期で滞在続ける「家賃2400ドル新居」での“優雅な生活”「テスラに乗り、2匹の愛犬とともに」
NEWSポストセブン