小日向:秀吉は真田家に対しては、色々な駆け引きは楽しんでいるけれど、そんなに目をかけていない感じがしました。でも家康は横に置いて、常に意識している。餅つきのシーン(24話)で、家康との与力関係を解消しちゃうし、北条攻めの時に「駿河はいらないだろ、江戸に移れ」と言っちゃったり(23話)、家康のことはものすごく意識してた。

――家康を意識するのはなぜだと思いますか?

小日向:『真田丸』には書いてないんだけど、そうそうたる大名たちの中、家康は別格だったんじゃないかな。だからなんとかして家康を京から離そう、江戸の田舎に追いやろうとする。上杉景勝を会津の方に行かせて、家康を見張ってくれって頼みます。きっと家康は後に出てくるぞ、という勘は働いていたんじゃないかと思う。

――源次郎(真田信繁)に対しては?

小日向:かわいんでしょうね。自分にしばらく子供がいなかったし、打てば響くというか、頭の回転が早い若者なので。気がまわる感じ、その心地よさというのは、自分の若い頃と重ねて、源次郎に感じていたのかもしれません。

 源次郎は人質みたいな形で豊臣家に来たんだけども、秀吉を見て、その下について勉強しようと思ったんだろうし。そこに最後まで尽くしていこうとするというのは、非常に情の深い男だったんだろうと思います。

【小日向文世(こひなた・ふみよ)】
1954年1月23日生まれ。北海道出身。東京写真専門学校を卒業後、1977年にオンシアター自由劇場に入団。1996年に同劇団解散後は映像にも活動の場を広げ、2001年放送の『HERO』(フジテレビ系)末次事務官役で注目される。『グ・ラ・メ! ~総理の料理番~』(テレビ朝日、2016年7月22日放送スタート)、映画『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』(2017年公開予定)などに出演予定。

◇NHK大河ドラマ『真田丸』
毎週日曜、NHK総合20時、BSプレミアム18時放送。後世に真田幸村の名で「日本一の兵(ひのもといちのつわもの)」と評されることになる、真田信繁の成長物語。三谷幸喜脚本。

関連記事

トピックス

林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
《部屋はエアコンなしで扇風機が5台》「仏壇のろうそくに火をつけようとして燃え広がった」林家ぺー&パー子夫妻が火災が起きた自宅で“質素な暮らし”
NEWSポストセブン
1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
「パー子さんがいきなりドアをドンドンと…」“命からがら逃げてきた”林家ペー&パー子夫妻の隣人が明かす“緊迫の火災現場”「パー子さんはペーさんと救急車で運ばれた」
NEWSポストセブン
豊昇龍
5連勝した豊昇龍の横綱土俵入りに異変 三つ揃いの化粧まわしで太刀持ち・平戸海だけ揃っていなかった 「ゲン担ぎの世界だけにその日の結果が心配だった」と関係者
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト
韓国アイドルグループ・aespaのメンバー、WINTERのボディーガードが話題に(時事通信フォト)
《NYファッションショーが騒然》aespa・ウィンターの後ろにピッタリ…ボディーガードと誤解された“ハリウッド俳優風のオトコ”の「正体」
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
NEWSポストセブン