小林:わしは、皇室典範の改正は安倍首相にしかできない、安倍首相だからこそできると思っているんですよ。というのも保守派のなかにいる皇室典範改正に反対してきた男系絶対の勢力を押さえることができるのは、彼らが支持する安倍首相しか無理だと思うから。これはリベラルな政治家には絶対できない。
わしは安倍政権を批判してきたが、この問題さえ解消してくれたらそれだけで賛美する。名宰相のひとりですよ。だって、皇室典範の改正は憲法改正なんて比べものにならないほど、国家の根幹に関わる課題なんだから。
所:安倍内閣には陛下のご意向を真摯に受けとめていただきたい。
今回のことで国民の多くが、もし日本に天皇がおられなくなったら大変だ、何とかしなければいけないという思いに駆られたのではないか。政府や国会だけでなく国民の間でも真剣に考えなきゃいけないと、多くの人々が気づいたこと自体、大きな意味があると思われます。
※週刊ポスト2016年8月5日号