◆「慎吾がやらないならおれも」
緊急暗転のきっかけを作ったのは、“末っ子”だった。
「香取慎吾さん(39才)です。彼が“おれは絶対にやらない”と言って聞かなかったそうです。2008年以降、SMAPのライブの演出は香取さんが手がけてきたので、彼なしでは成立しえないのです」(音楽関係者)
総コンセプトや曲順、照明から衣装まで、香取がライブを作ってきたことはあまり知られていない。山下智久(31才)の全国ツアー(2013年)の総合演出を務めたのも香取である。
「歌やダンスの精度はもちろん、曲の合間の時間配分まで、全てに完璧を求めるのが香取さんです。ファンがライブを待ち望んでいることは、彼も痛いほどわかっている。でも、今の状態ではとても満足のいくパフォーマンスができない。苦渋の決断だったはず」(芸能関係者)
ライブ中止の情報を取材する過程で、香取の心境をそう忖度する人間は複数いた。さらに聞こえてきたのは、「香取の乱」にまつわる絶望的な話だった。
「今回の解散騒動は創設期からグループを支えてきた女性マネジャーの独立画策が発端ですが、彼女に最も寵愛されていたのが香取さんでした。彼からすれば、事務所への筋を通して残留を表明した木村拓哉さん(43才)へのわだかまりが消えない。今後、SMAPの活動は木村さんの意思が優先される可能性が高く、香取さんはこれが耐えられないのです。あの人が主導権を持つ仕事は受けたくないと言っているようです」(前出・音楽関係者)
女性セブン(4月14日号)で報じたが、香取は騒動渦中に出演したドラマ『家族ノカタチ』の打ち上げの席で、「明日からが怖い」「おれは自殺するかもしれない」と差し迫った心の内を明かしていた。香取の思いを、他のメンバーも無視できなかった。草なぎ剛(42才)は、香取と兄弟ともいえるほど親しい仲で知られている。
「“慎吾がやらないならおれもやらない”と。元来、彼は自分の意思よりもメンバーの気持ちを優先させるタイプですからね」(前出・音楽関係者)
熊本の震災時、香取と2人で炊き出しに出向いたのは、中居だった。騒動当初、「中居vs木村」の構図が盛んに報じられたように、中居もまた木村とは溝があるといわれてきた。
「中居さんはリーダーとしての責任から一度はジャニーさんに頭を下げた。事務所との関係は修復に向かいましたが、木村さんとの仲はそのままです。熊本行きも含め、最近は香取さんと一緒の時間を過ごすことが多く、2人で話し合うなかで、中居さんも思うところがあったようです」(前出・音楽関係者)