国内

田中角栄、ロッキード事件40年後の「驚愕証言」【前編】

証言をした元参院議員の平野貞夫氏

 空前の田中角栄ブームが到来している。角栄氏を主人公にした石原慎太郎氏の小説『天才』がベストセラーとなったのをはじめ、数々の関連本が出版され、NHKスペシャルの「未解決事件」シリーズでも、2夜連続で『ロッキード事件の真実』が放送された。

 そうしたなかで7月上旬、『田中角栄を葬ったのは誰だ』(K&Kプレス刊)を上梓した、事件当時、衆院議員秘書を務めた平野貞夫氏(元参院議員)はこう断じる。

「NHKなどの報道は基本的に、田中角栄さんを逮捕した検察のやり方を追認、称賛するものに見えた。しかし、私はむしろ逮捕のプロセスに大いに疑問を抱いている。田中さんは権力によって消され、真相は闇に葬られたのではないか。40年後の今こそ、真実を解き明かす必要がある」

 いわゆる「ロッキード事件」とは、角栄氏が総理時代に、米航空機メーカー・ロッキード社の代理店だった丸紅から5億円の賄賂を受け取ったとされる事件。5億円は、角栄氏が全日空にロッキード社製の大型航空機「トライスター」の購入を承諾させたことへの謝礼とされている。角栄氏は1976年7月に外為法違反容疑で逮捕され、一審と二審で懲役4年の実刑判決を受けた。そして上告後の1993年、最高裁の判決を待つことなく他界している。

 事件の発端は1976年2月、米議会上院公聴会で、「ロッキード社が日本政府高官に工作資金を渡した」との疑惑が飛び出したことだった。

 ロッキード社幹部の衝撃的な証言により、角栄氏をはじめとする複数の政治家に追及の矛先が向けられ、国会は紛糾した。

 当時、国会正常化に奔走したのが衆院議長・前尾繁三郎氏であり、その秘書が平野氏だった。

「私は『ロッキード国会』と呼ばれたあの時期に、政治家や各党の動きを記した大量のメモをとってある。この事件は米国発だが、主要な舞台となったのは日本の政府与党の内部。その熾烈な権力争いの結果、敗れたのが田中さんだった」

関連記事

トピックス

モデル・Nikiと山本由伸投手(Instagram/共同通信社)
「港区女子がいつの間にか…」Nikiが親密だった“別のタレント” ドジャース・山本由伸の隣に立つ「テラハ美女」の華麗なる元カレ遍歴
NEWSポストセブン
米大リーグ、ワールドシリーズ2連覇を達成したドジャースの優勝パレードに参加した大谷翔平と真美子さん(共同通信社)
《真美子さんが“旧型スマホ2台持ち”で参加》大谷翔平が見せた妻との“パレード密着スマイル”、「家族とのささやかな幸せ」を支える“確固たる庶民感覚”
NEWSポストセブン
高校時代の安福容疑者と、かつて警察が公開した似顔絵
《事件後の安福久美子容疑者の素顔…隣人が証言》「ちょっと不思議な家族だった」「『娘さん綺麗ですね』と羨ましそうに…」犯行を隠し続けた“普通の生活”にあった不可解な点
デート動画が話題になったドジャース・山本由伸とモデルの丹波仁希(TikTokより)
《熱愛説のモデル・Nikiは「日本に全然帰ってこない…」》山本由伸が購入していた“31億円の広すぎる豪邸”、「私はニッキー!」インスタでは「海外での水着姿」を度々披露
NEWSポストセブン
優勝パレードには真美子さんも参加(時事通信フォト/共同通信社)
《頬を寄せ合い密着ツーショット》大谷翔平と真美子さんの“公開イチャイチャ”に「癒やされるわ~」ときめくファン、スキンシップで「意味がわからない」と驚かせた過去も
NEWSポストセブン
生きた状態の男性にガソリンをかけて火をつけ殺害したアンソニー・ボイド(写真/支援者提供)
《生きている男性に火をつけ殺害》“人道的な”窒素吸入マスクで死刑執行も「激しく喘ぐような呼吸が15分続き…」、アメリカでは「現代のリンチ」と批判の声【米アラバマ州】
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の学生時代
《被害者夫と容疑者の同級生を取材》「色恋なんてする雰囲気じゃ…」“名古屋・26年前の主婦殺人事件”の既婚者子持ち・安福久美子容疑者の不可解な動機とは
NEWSポストセブン
ソウル五輪・シンクロナイズドスイミング(現アーティスティックスイミング=AS)銅メダリストの小谷実可子
《顔出し解禁の愛娘は人気ドラマ出演女優》59歳の小谷実可子が見せた白水着の筋肉美、「生涯現役」の元メダリストが描く親子の夢
NEWSポストセブン
ドラマ『金田一少年の事件簿』などで活躍した古尾谷雅人さん(享年45)
「なんでアイドルと共演しなきゃいけないんだ」『金田一少年の事件簿』で存在感の俳優・古尾谷雅人さん、役者の長男が明かした亡き父の素顔「酔うと荒れるように…」
NEWSポストセブン
マイキー・マディソン(26)(時事通信フォト)
「スタイリストはクビにならないの?」米女優マイキー・マディソン(26)の“ほぼ裸ドレス”が物議…背景に“ボディ・ポジティブ”な考え方
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
《かつてのクマとはまったく違う…》「アーバン熊」は肉食に進化した“新世代の熊”、「狩りが苦手で主食は木の実や樹木」な熊を変えた「熊撃ち禁止令」とは
NEWSポストセブン
アルジェリア人のダビア・ベンキレッド被告(TikTokより)
「少女の顔を無理やり股に引き寄せて…」「遺体は旅行用トランクで運び出した」12歳少女を殺害したアルジェリア人女性(27)が終身刑、3年間の事件に涙の決着【仏・女性犯罪者で初の判決】
NEWSポストセブン