女性のオフィスファッションで、最近、よく相談を受けるのが、ストッキングをはかない生足です。
「若い女性の生足はOKだけれど、いい年の女性の生足はNG」などという意見も出てくるので、この問題は非常に厄介です。私も女性ですので、ストッキングの暑苦しさというのは、よくわかります。クールビズの間ぐらい勘弁してほしいというのが本音です。
では、ストッキングを履いていない生足を男性のファッションに置き換えて考えてみましょう。
短いソックスを履いていて、座った時にすね毛の生えた生足が見えた……いやですよね。男性と女性では毛深さが違いますが、生足に対する不快感は男女共通です。やはり、ストッキング着用はオフィスのドレスコードの定番といえるでしょう。
また、女性のシースルーのブラウス&見せブラ、タンクトップは男性でいえば、Tシャツの柄が透けて見えるワイシャツ姿と同じ。女性の膝上のミニスカートやホットパンツは、男性が半ズボンを履いているようなもの。デコルテが広く空いたトップスは、男性がワイシャツを第二ボタンまで外すこと。
男性のファッションに置き換えると、女性の肌見せファッションのほとんどがオフィスのドレスコードとしては、NGということがおわかりになるのではないでしょうか。
足元も同じ。ミュールといえども、要はサンダルです。もし、男性がサンダル履きでお客様の前に出ていったら、「おかしい」と思うはずです。暑い夏であっても、男性は革靴がオフィスの定番のドレスコードなのですから、やはり、女性もかかとがかくれるパンプスが定番。許容範囲は、オープントゥかバックストラップタイプでしょう。
ちなみに男性が「目のやり場に困る」と感じる女性のファッションは職場に卑猥なポスターを貼るのと同様の視覚型のセクハラになります。「目のやり場に困っている」男性のほうが、セクハラの被害者となるのです。
例えば、第二ボタンまで外して、胸の谷間がチラ見えしてしまうファッションの女性を「職場に相応しいファッションではない」と注意することは、セクハラにはなりません。ただし、「色っぽい」などと性的魅力をあげて注意すると、セクハラ発言に一転してしまうので、注意してください。
セクハラを疑われないためには、職場にふさわしいか否かを基準に注意するのがポイントです。