芸能

リアル「商品テスト」 トースターでパン4万3000枚焼いた

ドラマでは常子が発案した「商品試験」が描かれる(公式HPより)

 10月1日の最終回まで1か月を切り、NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』がいよいよ盛り上がりを見せている。視聴者が固唾をのんで見守るのは常子らが奮闘する「商品試験」だ。そのモチーフとなった雑誌『暮しの手帖』の“リアル商品試験”が評判だ。ドラマは佳境に入り、ヒロイン・常子(高畑充希)の発案で始まった「商品試験」が視聴者から大きな注目を集めている。

「批判を恐れずに悪い結果も誌面で伝えようとするところに、“人々の暮らしを支える”という強い思いが伝わってきます」(47才・主婦)
「電気釜の性能を調べるために、何回も何回も繰り返しご飯を炊く執念がすごい」(52才・パート)

 戦後の復興期に、常子が、編集長・花山伊佐次(唐沢寿明)とともに、雑誌『あなたの暮し』を創刊。日々の暮らしに関する情報を読者に届けているが、トースター、石けん、電気釜など身の回りの商品の性能を徹底的にテストして、結果を誌面で発表しているのが商品試験だ。

 モチーフになっているのは実在する生活総合誌『暮しの手帖』で行われていた「商品テスト」だ。実際、このテストにかかわった同誌の元編集者に話を聞くと、そこには想像を絶する“ドラマ”があった――。

◆「庶民の暮らしを守りたい」という思い

 商品テストを発案したのは、『暮しの手帖』編集長の花森安治さんだった。創刊から6年後の1954年から始まり、米、袋麺などの食料品から鍋、釜などの日用品、冷蔵庫、洗濯機といった家電まで、ありとあらゆるもののテストが行われた。

 同誌の元編集部員で、商品テストを担当した小榑(こぐれ)雅章さん(78才)が当時を振り返る。

「戦後の貧しい庶民の暮らしを守りたいという花森さんの考えで、商品テストは始まりました。そこにあったのは、庶民のなけなしのお金を無駄にしてはいけないという強い思いです」

 元編集長の尾形道夫さん(66才)もこう話す。

関連キーワード

関連記事

トピックス

水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン