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ラストコップ 独原作は20年で目覚めたが日本では30年の理由

10月8日スタートの『THE LAST COP/ラストコップ』

 新ドラマ『THE LAST COP/ラストコップ』が、10月8日(毎週土曜21時~)より放送される。

 唐沢寿明(53才)演じる刑事の京極浩介が30年の眠りから目覚め、平成を生きる今どきの青年刑事(窪田正孝・28才)・望月と凸凹バディを組んで事件に挑む。日本テレビと動画配信サービス『Hulu』との共同製作。

 原作のドイツ版では、事故でこん睡状態となった主人公が20年間の眠りから覚めたという設定だったが、日本で作るなら昭和と平成の時代をまたぎたいという理由から、眠っていたのは30年間にしたとプロデューサーの戸田一也さん。

「京極浩介が眠りについた1985年の日本は、まさにバブル前夜。今の時代とは捜査技術はもちろん、文化やファッションも大きく異なります。その差別化をはかるためにも、30年という設定にしたのです」(戸田さん)

 大きな変化はなんといっても科学捜査。最新テクノロジーを駆使し、犯人に迫っていく現代の操作方法は、昭和の時代から突然目覚めた京極からすると、まさに浦島太郎状態。

 本人はイケていると思っていても、実は時代錯誤。そのギャップにクスッと笑ってしまうのも今作の魅力だ。

「京極が合コンやデートに行くとき、本人はビシッと決めたつもりでも、ダボッとした1980年代のバブルファッションで、そのズレがおもしろさにつながり、一方でなつかしさも感じられると思います」(戸田さん)

 実は2015年にスペシャル版が放送されており、そこでは唐沢のキレキレなアクションも存分に披露された。

「唐沢さんはブルース・リーに憧れ、若い頃はアクション俳優としても活躍されていました。このドラマのアクションもビルを飛び越えたりとハチャメチャですが、本人はいたってまじめに振り切ってやっているのがわかります」(戸田さん)

 連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(NHK)でもふんだんにアドリブを取り入れているという唐沢だが、今作でも随所に即興を混ぜ込んでいる。

「スペシャル版でも田中邦衛さんの物まねを取り入れたり、台本は変えなくても演技の面やせりふ回しでアドリブがどんどん出てきます。“もしかしたらここ、唐沢さんのアドリブかも?”と思いながら見てもらえるとおもしろいかもしれません」(戸田さん)

 コンビを組む平成の今どき刑事・望月が京極にどう振り回されるかも見どころ。ドラマに詳しい漫画家、カトリーヌあやこさんは、こう期待する。

「唐沢さんのアドリブに鍛えられ、窪田くんが俳優としてどう鍛えられていくか。ドラマを通じて、その成長が見られるのも楽しみです」

 京極つぶしにかかる神奈川県警本部のライバル役として小日向文世(62才)や藤木直人(44才)らが出演。主演ばりの豪華さで、脇を固める俳優陣も存在感たっぷり!

※女性セブン2016年10月13日号

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