現在放送中のドラマ『吉祥寺だけが住みたい街ですか?』(テレビ東京ほか・金曜24時52分~)の脚本を手がけるため、実際に街を歩いた山田あかねさんは、吉祥寺という街の個性がなくなりつつあることに気がつき「つまらなくなった」と肩を落とす。
「ディープな品揃えを誇る書店や“爆音上映”イベントを行う映画館など、新宿や中野とはちょっと違う、独特の武蔵野文化があるところがよかったんですけどね。よくある商業施設が増えて街がこぎれいになってしまった」
吉祥寺は、そんなふうにして独自の文化のにおいが少しずつ薄れつつある。
「住んでいるところが観光地化される不幸は、住民は日常を暮らしているのに、よそから来る人が着飾っていることです。犬の散歩に最寄りの公園といっても、井の頭公園になってしまう。ジャージー姿で出て行っても、周りはおしゃれに決めて来たカップルだらけですからあまりに惨め(苦笑)。仕方なくそれなりの格好をして出て行くのは、さぞ面倒でしょう」(前出・山田さん)
※女性セブン2016年11月10日号