「田中さんはお笑い界でも決してトップに立つことはありません。ダウンタウンやウッチャンナンチャンの2番手を進み続ける。虎の威を借りて絶妙な小物感を出しているので、ドラマに出ても、会社など組織の中で映えるのだと思います。人が大勢いる中にいると面白いので、NHKの大河ドラマなんかは合いそうです。2019年の大河はオリンピックがテーマということなので、大きい組織の中で翻弄される役で見てみたいですね。
田中さんが他の芸人俳優と違うのは、自分の意思がなさそうに見えるところ。板尾創路さんや今田耕司さんなどは自分の意思がありそうに見えてしまいますが、田中さんの場合はそれが見えないので、最後までどっちに付くか分からない。芸人としてもダウンタウンなのか、ウンナンなのか、誰の下に付いているのか分からないところがありますね。『砂の塔』でも、最後に家庭を守るのか、昔の恋人との秘密を守るのか、どっちに転ぶか読めません」
『砂の塔』の結末が読めないのは、田中の演技にも秘密があるのかもしれない。