国際情報

ダンス世界5位 プーチン氏次女に日本政府が強い関心

政府は娘に関心?(プーチン氏Facebookより)

「解決に向けて道筋は見えてはきているが、そう簡単ではない」──11月19日、ペルーの首都リマでロシアのプーチン大統領と会談した安倍晋三・首相は、北方領土交渉の状況についてこう述べた。

 12月15日に山口県長門市で行なわれる予定の首脳会談を前に、プーチン氏から前向きな言質を取りつけたかった安倍首相の顔には落胆の色が隠せない。

 ロシア側の情報に敏感になっている日本政府は現在、意外な人物に注目している。プーチン氏の娘だ。

 ロシアでは大統領の家族や私生活についてほとんど報じられない。プーチン氏には2人の娘がいるが、かつて米テレビ局の取材に「我々にはテロリズムに関わる問題がたくさんあり、娘たちの安全を考えなくてはならない」と述べていたほど情報統制は厳しい。

 これまで謎だった2人の娘のうち次女について、昨年11月ロイター通信が大々的に報じた。次女のカテリーナさんは、ロシア大手銀行の株主で大富豪の息子を配偶者とし、ロシアで盛んなダンス競技「アクロバットロックンロール」の選手兼競技団体役員を務めているという。

 リズミカルな音楽に合わせて、舞踏とアクロバットの要素を統合したダンスで、2013年にスイスで開かれた世界選手権で5位に入賞した実力の持ち主だ。このカテリーナさんに日本政府が強い関心を示しているのだという。

「彼女はサンクトペテルブルク大学で日本語や日本史を専攻し、日本語に堪能。たびたび来日しており、プーチン氏の対日政策に影響力を行使する可能性がある」(日露外交筋)

 ダンス競技の普及活動のために来日することが多く、選手らを引き連れて首都圏や関西の大学などでダンスを披露したり、日本の国会議員と面談したりしている。

「普段は本名ではなく祖母の姓をもとにした名前を名乗っているので、プーチン氏の娘と気づく人は少ない。一昨年6月、関西の私立大学を彼女が訪れた時に間近で見たが、ロシア人としては小柄なところは父親似でしょうか。学生たちに手取り足取り熱心に指導していた」(日露関係に詳しいジャーナリスト)

 公安関係者によると、ダンスの普及活動の合間にSPを引き連れてショッピングを楽しむのが好きだという。原宿ではダンス用なのか、大量のレオタードを購入する姿も目撃されている。ちなみに好きな日本料理は湯葉だそうだ。

 もっとも、私人のカテリーナさんにまで関心を寄せるような状況そのものが、交渉が難航していることの証左なのだが。

※週刊ポスト2016年12月9日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

雅子さまが三重県をご訪問(共同通信社)
《お洒落とは》フェラガモ歴30年の雅子さま、三重県ご訪問でお持ちの愛用バッグに込められた“美学” 愛子さまにも受け継がれる「サステナブルの心」
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
一般女性との不倫が報じられた中村芝翫
《芝翫と愛人の半同棲にモヤモヤ》中村橋之助、婚約発表のウラで周囲に相談していた「父の不倫状況」…関係者が明かした「現在」とは
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《噂のパートナーNiki》この1年で変化していた山本由伸との“関係性”「今年は球場で彼女の姿を見なかった」プライバシー警戒を強めるきっかけになった出来事
NEWSポストセブン
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
「とにかく献金しなければと…」「ここに安倍首相が来ているかも」山上徹也被告の母親の証言に見られた“統一教会の色濃い影響”、本人は「時折、眉間にシワを寄せて…」【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
マレーシアのマルチタレント「Namewee(ネームウィー)」(時事通信フォト)
人気ラッパー・ネームウィーが“ナースの女神”殺人事件関与疑惑で当局が拘束、過去には日本人セクシー女優との過激MVも制作《エクスタシー所持で逮捕も》
NEWSポストセブン
デコピンを抱えて試合を観戦する真美子さん(時事通信フォト)
《真美子さんが“晴れ舞台”に選んだハイブラワンピ》大谷翔平、MVP受賞を見届けた“TPOわきまえファッション”【デコピンコーデが話題】
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組・司忍組長2月引退》“竹内七代目”誕生の分岐点は「司組長の誕生日」か 抗争終結宣言後も飛び交う「情報戦」 
NEWSポストセブン
部下と“ホテル密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(時事通信フォト/目撃者提供)
《前橋・小川市長が出直し選挙での「出馬」を明言》「ベッドは使ってはいないですけど…」「これは許していただきたい」市長が市民対話会で釈明、市議らは辞職を勧告も 
NEWSポストセブン
活動を再開する河下楽
《独占告白》元関西ジュニア・河下楽、アルバイト掛け持ち生活のなか活動再開へ…退所きっかけとなった騒動については「本当に申し訳ないです」
NEWSポストセブン
ハワイ別荘の裁判が長期化している
《MVP受賞のウラで》大谷翔平、ハワイ別荘泥沼訴訟は長期化か…“真美子さんの誕生日直前に審問”が決定、大谷側は「カウンター訴訟」可能性を明記
NEWSポストセブン
11月1日、学習院大学の学園祭に足を運ばれた愛子さま(時事通信フォト)
《ひっきりなしにイケメンたちが》愛子さま、スマホとパンフを手にテンション爆アゲ…母校の学祭で“メンズアイドル”のパフォーマンスをご観覧
NEWSポストセブン