わざわざ学校側が中1の頃の出来事を持ち出して「お前じゃダメだ」というなんて、ゼンゼン生徒のことを考えてやっていない。目の前にいる生徒を、自分の目でキチンと判断してやるのが教師の役目だろ。
万引きの有無なんて関係なく、「今のお前だったら自信をもって推薦できる」って言ってやれなかったのかって話でさ。いつの間にか学校も「減点主義」になっているから、こんな悲劇が起こっちまうんじゃないか。
自分たちに「責任」が及ばないように、「とりあえず臭いものには蓋をする」「一度失敗したヤツは念のため外しとく」ってのは、本当に残酷だってことを知るべきだよ。
※ビートたけし/著『テレビじゃ言えない』(小学館新書)より