国内

無宗教者激増現象「グーグルは神の最大の敵」「頼るはスマホ」

宗教学者の島田裕巳氏

 宗教界にかつてない異変が起きている。宗教に救いを求める人々が激減しているのだ。人々はなぜ、「神」と距離を置くようになったのか。宗教学者の島田裕巳氏が解説する。

 * * *
 日本の宗教が消滅の危機を迎えている。文化庁の『宗教年鑑』によれば、新宗教の信者数は軒並み激減しているのだ。

その象徴が、大阪に本部を置くパーフェクト リバティー(PL)教団だ。平成2年版の『宗教年鑑』で約181万人だった信者数は平成27年版で約90万人に半減。毎年8月に大阪で開催される「教祖祭PL花火芸術」では、目玉の花火イベントが規模を縮小し、かつて甲子園の強豪校として名を馳せたPL学園の野球部は休部となった。

 天理教、立正佼成会などの信者数も大幅に減った。最も信者の多い創価学会が公表する会員数は827万世帯で近年は変化がなく、実態はよくわからないが、20年前に300万人ほどだった実際の信者数は現在250万人ほどと推測される。

 既成宗教も例外ではなく、仏教にしろ神道にしろ、檀家や参拝者数は確実に減っている。なぜ、日本の宗教は力を失ったのだろうか。

 そもそも新宗教は、高度成長時代に地方から都市に出てきた労働者をターゲットに急成長した。都会に身寄りのない人たちに人間関係のネットワークを与えることで、信者を大幅に増やしたのだ。

 だが現在、高度成長期に入会した信者の高齢化が進み、宗教的な活動を行うことが難しくなった。

 その一方で、新たな信者は増えていない。昔は「病気のなおし」を求めて入信する人も多くいたが、現在は医療や社会保障制度が進歩し、宗教に入信する前に病院に行く時代となった。

トピックス

10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン
ミセス・若井(左、Xより)との“通い愛”を報じられたNiziUのNINA(右、Instagramより)
《ミセス若井と“通い愛”》「嫌なことや、聞きたくないことも入ってきた」NiziU・NINAが涙ながらに吐露した“苦悩”、前向きに披露した「きっかけになったギター演奏」
NEWSポストセブン
「ラオ・シルク・レジデンス」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
「華やかさと品の良さが絶妙」愛子さま、淡いラベンダーのワンピにピンクのボレロでフェミニンなコーデ
NEWSポストセブン
クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左・撮影/山口比佐夫、右・AFP=時事)
《笹崎勝巳レフェリー追悼》プロレス仲間たちと家族で送った葬儀「奥さんやお子さんも気丈に対応されていました」、クマ襲撃の現場となった温泉施設は営業再開
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン