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WBCでの力投でキャリアに深刻な影響受ける投手少なくない

金田正一氏も菅野のチェンジアップ習得に警鐘

 第4回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に臨む、小久保裕紀監督率いる代表チームだが、かつて二連覇を成し遂げた栄光は、遙か彼方だ。ロス五輪(1984年)の日本代表経験がある野球評論家の広澤克実氏は、こういう。

「問題はWBCでの成績が、今年のプロ野球シーズンの盛り上がりをも左右することです。第1、2回のように世界一になれば、そのままの勢いでペナントレースも盛り上がるでしょうが、逆に予選(東京)ラウンドで敗退しようものなら、今季の開幕はシラケたものになってしまう」

 深刻なのは日本のプロ野球を盛り上げなければいけないトップ選手たちが、国際大会に出場するとその年のシーズンに調子を落とす傾向が強いことだ。

 その傾向は「特に投手で顕著」だと、プロ野球のデータに詳しいジャーナリストの広尾晃氏は指摘する。

「前年度シーズンの疲れが取れないうちにWBCでも力投するせいか、キャリアに深刻な影響を受ける投手は少なくありません。

 特に、前年にエース級でフル回転したような投手は、WBCの負担は必要以上に大きくなる。典型例は、2009年の第2回WBCでMVPを獲った松坂大輔(36、ソフトバンク)です。2008年にレッドソックスで18勝3敗をあげ、WBCでも3先発の力投を見せましたが、肩の疲労が募って開幕直後に故障者リスト入り。この年は4勝6敗、防御率5.76と成績を下げ、それ以降満足のいく投球ができていないのは周知の通りです」

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