国内

小池百合子氏と浜渦武生氏&鴻池祥肇氏の長い因縁

浜渦武生氏、鴻池祥肇氏との長い因縁も

 豊洲市場移転の土地取得交渉にあたった浜渦武生・元東京都副知事。国有地払い下げ問題に絡む「森友学園」問題で、理事長夫妻の陳情を受けていた鴻池祥肇・元防災相。そして7月の都知事選で日本の政治の常識を一変させるかもしれない小池百合子・都知事。この3人を結びつけている人物こそ小池氏の亡父・勇二郎氏だ。

 大正11年生まれの勇二郎氏は政治好きで、青年作家の石原慎太郎氏が1968年の参院選全国区に出馬すると、石原氏の政治団体「日本の新しい世代の会」の関西地区の選挙責任者となり、過去最高の301万票で当選させた。

 そして翌1969年の総選挙に勇二郎氏は自ら旧兵庫2区から出馬する。だが、自民党の公認は得られず、「新しい世代の会」を看板に無所属での立候補だった。この勇二郎氏の「最初で最後の選挙」を手伝ったのが、鴻池氏と浜渦氏だった。

 勇二郎氏が応援した石原氏と書生の浜渦氏、鴻池氏の3人と娘・百合子氏との因縁はここから始まる。

 アラビア語の通訳からテレビキャスターとなっていた百合子氏は、1992年の参院選に細川護煕氏の日本新党から出馬して政界デビューすると、翌1993年の総選挙で衆院選に鞍替えする。このとき、百合子氏が選んだ選挙区は父が敗れた旧兵庫2区だった。しかし、この選挙区にはすでに自民党の鴻池氏が議席を持っていた。

 旧兵庫2区は定数5の中選挙区。勇二郎氏から見れば“骨肉の争い”の選挙戦は明暗を分けた。日本新党ブームに乗った百合子氏が土井たか子・社会党党首に次ぐ2位で当選したのに対し、逆風の自民党候補の鴻池氏は次点に泣いた。百合子氏は「父の雪辱」を果たしたが、鴻池氏にすれば議席を奪われたのである。運命の悪戯という他はない。

 豊洲問題をめぐる「百合子vs慎太郎」バトルにも、勇二郎氏の存在が関わっている。

関連記事

トピックス

10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン
ミセス・若井(左、Xより)との“通い愛”を報じられたNiziUのNINA(右、Instagramより)
《ミセス若井と“通い愛”》「嫌なことや、聞きたくないことも入ってきた」NiziU・NINAが涙ながらに吐露した“苦悩”、前向きに披露した「きっかけになったギター演奏」
NEWSポストセブン
「ラオ・シルク・レジデンス」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
「華やかさと品の良さが絶妙」愛子さま、淡いラベンダーのワンピにピンクのボレロでフェミニンなコーデ
NEWSポストセブン
クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左・撮影/山口比佐夫、右・AFP=時事)
《笹崎勝巳レフェリー追悼》プロレス仲間たちと家族で送った葬儀「奥さんやお子さんも気丈に対応されていました」、クマ襲撃の現場となった温泉施設は営業再開
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン