1995年の野茂英雄の衝撃以降、やはり、投手への高い評価は変わらない。「イワクマのように変化球を操る」ロッテの石川歩(28歳)、「メジャーには稀なサブマリン」の牧田和久(32歳)。「ミニ・タナカ」と呼ばれる則本昴大(26歳)などの名前が挙がった。
そんな中、最も高評価を集めたのが、千賀滉大(24歳)だ。186センチから投げ下ろす156キロのフォーシームと、「お化けフォーク」と形容されるフォークボールは、絶賛の嵐。「メジャーリーガーが縦の変化に弱いのは、古くはササキ、いまはウエハラが証明している」と、日本人投手をよく知るスカウトは鼻息が荒い。若干24歳と若い千賀。身体もまだまだ大きくなるし、伸びシロを感じる好素材は、今回の侍ジャパンで「最高評価」を獲得していた。
侍戦士の平均年齢は、過去最年少となる27.71歳。今大会経由で、すぐにメジャー移籍するような選手はいないが、近い将来、筒香と千賀がメジャー移籍となれば、「WBC黄金ルート」が復活することになる。ロブ・マンフレッド・コミッショナーは在任中のWBC継続を明言しているが、「NPBからMLB」は、大会存続にとって大きな後押しになるに違いない。