国際情報

米国は盧武鉉側近だった文在寅氏大統領就任を歓迎せず

米国は歓迎せず?(中央が文在寅氏。写真:時事通信フォト)

 最新の韓国世論調査で次期大統領候補としての支持率トップを独走する文在寅氏が5月に新大統領の地位に就いた場合、防衛の専門家が問題視しているのは「戦時作戦統制権」についてだ。韓国は朝鮮半島有事が起きた際、作戦を指揮する権限を米軍に委ねることになっている。しかし文氏は、これを韓国に取り戻そうとしているからだ。さらにこの統制権委譲は、米国の“虎の尾”を踏むことにもなりかねない。軍事評論家の潮匡人氏が言う。

「米国では盧武鉉政権が反米だったという苦い記憶があり、その側近だった文在寅氏の大統領就任を歓迎していない。米国が最も懸念しているのが、戦時作戦統制権の問題です。在韓米軍へのTHAAD(高高度防衛ミサイル)配備も、この統制権ありきの話。在韓米軍は今も国際法上は戦争状態にある北朝鮮と対峙するために韓国に駐留しており、戦時作戦統制権がなくなれば、米軍の存在意義が問われることになる。韓国からの米軍撤退まで行きかねないほどのインパクトを持っています。

 もちろんトランプ政権は昨今の北朝鮮情勢に大きな懸念を持っているため、文在寅政権ができた時のことを想定してすでに動き出している。ティラーソン国務長官の訪中など、中国との融和路線はその一環ではないでしょうか」

 文在寅氏については、米ニューヨークタイムズ紙が、「韓国は米国にNOと言うことを覚えるべきだ」という文氏の発言を紹介し、「文氏はやはり反米なのか」と米国で物議を呼んでいる。

 その余波は韓国国内にも及び、「文氏が米国を相手にNOと言ってはいけないことをNOと言って、北朝鮮・中国にNOと言うべきことを言わないのではないかと心配している」(朝鮮日報)といった不安の声が上がっている。北朝鮮への融和姿勢についても「金正恩と対話しようとするのは、ナイフを首に突きつけている強盗に『話をしよう』と言っているようなものだ」(中央日報)などと批判が根強い。

関連記事

トピックス

山本アナは2016年にTBSに入局。現在は『報道特集』のメインキャスターを務める(TBSホームページより)
《TBS夜の顔・山本恵里伽アナが真剣交際》同棲パートナーは“料理人経験あり”の広報マン「とても大切な存在です」「家事全般、分担しながらやっています」
NEWSポストセブン
入院された上皇さまの付き添いをする美智子さま(2024年3月、長野県軽井沢町。撮影/JMPA)
美智子さま、入院された上皇さまのために連日300分近い長時間の付き添い 並大抵ではない“支える”という一念、雅子さまへと受け継がれる“一途な愛”
女性セブン
交際が伝えられていた元乃木坂46・白石麻衣(32)とtimelesz・菊池風磨(30)
《“結婚は5年封印”受け入れる献身》白石麻衣、菊池風磨の自宅マンションに「黒ずくめ変装」の通い愛、「子供好き」な本人が胸に秘めた思い
NEWSポストセブン
太田房江氏
【独占スクープ】自民党参院副幹事長・太田房江氏に浮上した“選挙買収”工作疑惑 元市議会議長が「500万円出すと言われた」と証言 太田氏は取材に「全くの虚偽」と全面否定
NEWSポストセブン
西内まりやがSNSで芸能界引退を発表した(Aflo)
《西内まりやが芸能界引退へ》「自分らしい人生を見つけていきたい」理由のひとつに「今年になって身内がトラブルを起こしていることが発覚」【自身のインスタで発表】
NEWSポストセブン
中居の女性トラブルで窮地に追いやられているフジテレビ(右・時事通信フォト)
《フジテレビ第三者委に反論》中居正広氏の心中に渦巻く“第三者委員会への不信感” 「最初から“悪者扱い”されているように感じていた」との関係者証言も
NEWSポストセブン
出演しているCMの画像や動画が続々と削除されている永野芽郁
《“二の矢”で一気に加速》永野芽郁、止まらない“CM削除ドミノ”  旬の著名人起用で“チャレンジ”続けてきたサントリーからも消えた 永野にとっても大きな痛手に
NEWSポストセブン
真剣交際が報じられた犬飼貴丈と指原莉乃(SNSより)
《仮面ライダー俳優・犬飼貴丈と真剣交際》“芸能界の財テク王”指原莉乃の「欲しいもの全部買ってあげる」恋愛観、私服は6万超え高級Tシャツ
NEWSポストセブン
母の日に家族写真を公開した大谷翔平(写真/共同通信社)
《長女誕生から1か月》大谷翔平夫人・真美子さん、“伝説の家政婦”タサン志麻さんの食事・育児メソッドに傾倒 長女のお披露目は夏のオールスターゲームか 
女性セブン
奥本美穂容疑者(32)の知られざる”アイドル時代”とは──(本人SNSより)
《フリフリのセーラー服姿》覚せい剤で逮捕の美人共犯者・奥本美穂容疑者(32)の知られざる“病み系アイドル時代”【レーサム元会長とホテルで違法薬物所持の疑い】
NEWSポストセブン
ぐんぐん上昇する女優たちのCMギャラ(左から新垣結衣、吉永小百合、松嶋菜々子/時事通信フォト)
【有名女優のCMギャラ一覧表】1億円の大台は80代と50代の2人 10本超出演の永野芽郁は「CM全削除なら5億円近く吹っ飛ぶ」の声も
週刊ポスト
不倫報道の渦中、2人は
《憔悴の永野芽郁と夜の日比谷でニアミス》不倫騒動の田中圭が舞台終了後に直行した意外な帰宅先は
NEWSポストセブン