国内

刑務所で百田尚樹氏の本が大人気 下巻だけ読む者も

刑務所の中で大人気の作家は?

 若者の読者離れが叫ばれるなか、誰もが読書家になるのは刑務所、あるいは拘置所だ。自由を奪われた彼らはどんな本を読んでいるのか? ノンフィクションライターの高橋ユキ氏が迫る。

 * * *
 山田誠二受刑者(63)は2015年11月、自分が経営している相模原市のコンビニエンスストアに強盗を装って侵入し、従業員を出刃包丁などで刺して殺害。今年2月に殺人罪で懲役15年が確定した。彼とは、手紙を通じたやり取りになった。

「家内に頼んで差し入れてもらったのは全国の刑務所でどんな作業などをしているのかが詳しく書かれた本です。無期懲役で現在20年服役している美達大和という方が書いた『ドキュメント長期刑務所』(河出書房新社)、『人を殺すとはどういうことか』(新潮文庫)などを差し入れてもらいました。

 人を殺した人間はどんな気持ちで、またどんな償いの気持ちを持たなければいけないのか。それに加えて刑務所の中の生活も知ることができるので、4回ぐらい読み直しました。シベリア抑留の本も読みましたが、この本を読んだ時は刑務所暮らしなど天国に思えるだろうと思いました」

 評論家・小熊英二氏が書いた『生きて帰ってきた男 ある日本兵の戦争と戦後』(岩波新書)のことだろう。

「今読んでいる本は『黒い巨塔 最高裁判所』(瀬木比呂志著、講談社)といって、元裁判官の著者が最高裁の闇を書いた本です」

 同書は最高裁判所を舞台に、頻発する原発訴訟をめぐる裁判官らの権力争いや組織の腐敗を描いた作品である。裁判に対する何らかの思いがあるのだろうか。

関連キーワード

トピックス

インフルエンサーの景井ひなが愛犬を巡り裁判トラブルを抱えていた(Instagramより)
《「愛犬・もち太くん」はどっちの子?》フォロワー1000万人TikToker 景井ひなが”元同居人“と“裁判トラブル”、法廷では「毎日モラハラを受けた」という主張も
NEWSポストセブン
兵庫県知事選挙が告示され、第一声を上げる政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏。2024年10月31日(時事通信フォト)
NHK党・立花孝志容疑者、14年前”無名”の取材者として会見に姿を見せていた「変わった人が来るらしい」と噂に マイクを持って語ったこと
NEWSポストセブン
千葉ロッテの新監督に就任したサブロー氏(時事通信フォト)
ロッテ新監督・サブロー氏を支える『1ヶ月1万円生活』で脚光浴びた元アイドル妻の“茶髪美白”の現在
NEWSポストセブン
ロサンゼルスから帰国したKing&Princeの永瀬廉
《寒いのに素足にサンダルで…》キンプリ・永瀬廉、“全身ブラック”姿で羽田空港に降り立ち周囲騒然【紅白出場へ】
NEWSポストセブン
騒動から約2ヶ月が経過
《「もう二度と行かねえ」投稿から2ヶ月》埼玉県の人気ラーメン店が“炎上”…店主が明かした投稿者A氏への“本音”と現在「客足は変わっていません」
NEWSポストセブン
自宅前には花が手向けられていた(本人のインスタグラムより)
「『子どもは旦那さんに任せましょう』と警察から言われたと…」車椅子インフルエンサー・鈴木沙月容疑者の知人が明かした「犯行前日のSOS」とは《親権めぐり0歳児刺殺》
NEWSポストセブン
10月31日、イベントに参加していた小栗旬
深夜の港区に“とんでもないヒゲの山田孝之”が…イベント打ち上げで小栗旬、三浦翔平らに囲まれた意外な「最年少女性」の存在《「赤西軍団」の一部が集結》
NEWSポストセブン
スシローで起きたある配信者の迷惑行為が問題視されている(HP/読者提供)
《全身タトゥー男がガリ直食い》迷惑配信でスシローに警察が出動 運営元は「警察にご相談したことも事実です」
NEWSポストセブン
「武蔵陵墓地」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月10日、JMPA)
《初の外国公式訪問を報告》愛子さまの参拝スタイルは美智子さまから“受け継がれた”エレガントなケープデザイン スタンドカラーでシャープな印象に
NEWSポストセブン
モデルで女優のKoki,
《9頭身のラインがクッキリ》Koki,が撮影打ち上げの夜にタイトジーンズで“名残惜しげなハグ”…2027年公開の映画ではラウールと共演
NEWSポストセブン
2025年九州場所
《デヴィ夫人はマス席だったが…》九州場所の向正面に「溜席の着物美人」が姿を見せる 四股名入りの「ジェラートピケ浴衣地ワンピース女性」も登場 チケット不足のなか15日間の観戦をどう続けるかが注目
NEWSポストセブン
「第44回全国豊かな海づくり大会」に出席された(2025年11月9日、撮影/JMPA)
《海づくり大会ご出席》皇后雅子さま、毎年恒例の“海”コーデ 今年はエメラルドブルーのセットアップをお召しに 白が爽やかさを演出し、装飾のブレードでメリハリをつける
NEWSポストセブン