――これからどういう風に売れたい、どんな俳優になっていきたいという夢はありますか?
花沢:同業のかたから評価していただきけるような人間になりたいですね。そのためにも、作品を見るのはもちろんですけど、監督や先輩方の人となりというか、現場でどういうことを考えてるのかも知りたいので、インタビュー記事を読んだり、ある程度そのかたの勉強をしていきたいなと思っています。
――なんだか年齢より落ち着いてますねえ…。
花沢:大勢でいるときはとくに、その場を俯瞰で見る自分がいて。今自分の立場はどこにいるんだろうって考えちゃうんです。周りが見えなくなって騒ぐっていうのは今までなかったですね。中学とか高校1年生くらいまではノリでしょうがなく騒いだフリをしながら、“これ絶対ちがうな”って冷静に思ったりしてました(苦笑)。
――千葉県選抜で全国大会に出場するほど、陸上(ハードル・短距離)で活躍していたと聞きました。そもそも、なぜ芸能界を目指そうとしたのですか?
花沢:スポーツ推薦で大学に進学しようかという時に、腰椎分離症(成長期にスポーツをすることで起きる疲労骨折が融合せず、分離したままになる疾病)をしてしまって。引退せざるを得なかったんです。でも中高の6年間、ずっと運動ばかりやっていたので、大学に入ったら違う世界に入ってみよう、憧れていた芸能界にチャレンジしてみようと思ったんです。最初はカラオケが好きなので、歌手になろうかな~と思ったりしました(笑い)。結局、演技がやりたかったんだって行きついたんですけど。
――スポーツで培われたもの、これだけは負けない、ということはなんですか?
花沢:スポーツもすぐには結果が出ないじゃないですか。何か月も何年も練習してやっと結果が出る。それが頭に残っているので、芸能界でも継続すること、努力することは絶対必要だと思いますね。続けさえすれば、ぼくでも“まったく可能性がないわけではない”と思いますから。
――ひとりっ子と聞きました。ご両親は何と言っていますか?
花沢:最初に“こういうことをしたいんだけど”と言った時はまだぼくが大学生だったので、猶予期間というか(笑い)、親も“やってみれば~”という感じだったんですが、24才を過ぎたあたりから“結果残せないならいい加減やめたら”と反対されていました。最近はこうして露出も増えてきたので両親も応援してくれていますけど。
――反抗期は?
花沢:ありましたよ~。中2、中3あたりはひどかったですね。部屋から出ない(苦笑)。今はもうどうやって親に感謝しようって、そればっかりです。
――そんなに仲が良いと彼女になる人は大変ですねえ。デートについてくる母親とか世間にはいるそうですし。
花沢:うちはありえないですっ!(笑い) ぼくが無理(笑い)。そんなことされたら怒ります(笑い)。