交流戦前に中畑DeNAが挙げた28の勝ち星のうち、2点差以内の勝ちゲームは19試合と接戦をモノにしてきた。しかし、交流戦では14敗中9試合を2点差以内の接戦で落としている。
ただし、ルーキーが抑えだったDeNAと違い、今季の阪神のリリーフ陣は元メジャーリーガーのマテオ(33)、ドリス(29)ら経験豊富な陣容だ。それでもキャリアに関係なく“自信を打ち砕く一発”を見舞われることがあるという。中畑氏は、2015年の交流戦で特に印象的だった場面を明かす。
「3カード目となるソフトバンクとの3連戦。その2戦目に先発した三浦大輔が6回、柳田(悠岐、28)にバックスクリーンにホームランをたたき込まれたんですよ。電光掲示板の電飾を壊した特大弾に度肝を抜かれたけど、打った柳田が『ちょっと詰まりました』とコメントしていた。その言葉を聞いて三浦だけでなく、チーム全員がショックを受けた」
セ・リーグのチームにとって交流戦には「魔物」が住んでいるのだ。
※週刊ポスト2017年6月9日号