レスラーは見た目の大きさや怖さを感じさせられる分、ユーモアとのギャップも大きく、テレビ番組のスタッフにとっては魅力的なタレント。2000年代前半にバラエティーを席巻したボブ・サップのような存在が現れるかもしれませんし、俳優として成功を収めるレスラーがいても不思議ではありません。
トーク力なら真壁選手、肉体美なら棚橋選手、怪力と天然ボケなら中西選手、罰ゲームなら獣神サンダー・ライガー選手、下ネタなら田口選手など、それぞれの持ち味は多彩。知人のある構成作家が「プロレスラーはフリにもオチにも使いやすい。出演時間が数秒だけで申し訳ないときもあるけど(笑)」と言っていたように、スポット出演も可能であるなど、使い勝手の良さでも重宝されます。
若手からレジェンドまで、まだまだ人材は豊富だけに、今後もさまざまな番組でレスラーの活躍が見られるでしょう。
【木村隆志】
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月20本前後のコラムを提供するほか、『新・週刊フジテレビ批評』『TBSレビュー』などの批評番組に出演。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動している。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。