「初日の千代の国(九重部屋)戦から立ち合いの張り差し、エルボー気味のかちあげで相手をひるませ、強引に攻めていく。高安戦では張り差しの後にまわしを取ると、頭をつけて寄り倒した。横綱相撲とは正反対の取り口で、何が何でも勝ちにこだわったのでしょう」(協会関係者)
高安に勝った白鵬は、「自分の役割を果たしたという感じだね。また出直して来い」と、格の違いを誇示するかのようなコメントで溜飲を下げた。また、休場となった稀勢の里に対しては、「出たいという気持ちは理解できた。10日間頑張ったと思う」と気遣う余裕も見せていたが、そうした言及からはキセタカを強烈に意識していた様子が窺える。
相撲記者たちの関心は早くも7月の名古屋場所(7月9日初日)の「支度部屋」に移っている。
「東支度部屋では奥の正面に正横綱・白鵬が陣取り、その隣に張出横綱の稀勢の里と張出大関の高安が座り、その正面には正大関・照ノ富士。モンゴル勢と田子ノ浦部屋の2人が“がっぷり四つ”でにらみ合う形になる。周囲はこれまで以上に、ピリピリするに違いありません」(担当記者)
※週刊ポスト2017年6月16日号