芸能

冬ソナ監督「日本で映画を撮ったことは日韓交流に有意義」

冬ソナのユン・ソクホ監督が日本で映画を撮った意味とは

 日本での韓流ブームのきっかけとなったドラマ『冬のソナタ』から13年。監督のユン・ソクホが初めて手がけた映画『心に吹く風』(6月17日より全国順次ロードショー)が公開される。ユン・ソクホ監督に話を聞いた。

 * * *
〈『韓流』という言葉ができて早13年。日韓情勢がいまだ難しい問題をたくさん抱える中、韓国では新しい時代を切り開くニューリーダーに政権交代した〉

『冬のソナタ』で、私自身が韓流ブームのきっかけになれてうれしかったのですが、当時ある政治家に、「日韓の関係は『冬のソナタ』の以前と以降に分けられる。自分たち政治家がどれほど外交的に努力をするよりも、ドラマ1本でこれだけの結果を残せるなんて…」と言われたことが、今でも記憶に残っています。『冬のソナタ』がそういう役割を担ったと知ったことが、文化コンテンツには、すごい力があるのだと知るきっかけにもなりました。

 でも、今また政治の影響で文化が縮小されている。それがとても残念でなりません。やはり、文化と政治は別であってほしいといつも思っています。今回、日本で映画を撮ったことは、もちろん自分自身のやりたいことでもあったのですが、日韓の文化的な交流の面からも、すごく意味のあることだと思っています。

〈監督なら誰しも、自分の世界観を持っているものだが、監督が何より大切にしているのが『美』だ〉

 韓国では、真(真理)と善と美がとても重要視されています。例えば、ミス・コリアを選ぶ際にも、この真善美を基準に選ぶのですが、その中で、特に私は美、美しさに最も価値を置いています。美しさには真理や善が自然についてくると思っているので、常に人々に美しいものを見せたい、伝えたいと思っています。

〈生態系が崩れたり、環境破壊や自然が壊れたりすることも、人の心とつながっていると考えている〉

 人の心が汚れると自然や環境も汚れます。今回の作品でも描いていますが、私は人々の心も自然の一部だと思っています。人の心の動きによって自然にも影響を与えるし、人々の心がきれいになれば自然や環境もきれいになる。だから、美しいものを見れば、自然と人々の心も美しくなると思うのです。

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【ハワイ別荘・泥沼訴訟に新展開】「大谷翔平があんたを訴えるぞ!と脅しを…」原告女性が「代理人・バレロ氏の横暴」を主張、「真美子さんと愛娘の存在」で変化か
NEWSポストセブン
小林夢果、川崎春花、阿部未悠
トリプルボギー不倫騒動のシード権争いに明暗 シーズン終盤で阿部未悠のみが圏内、川崎春花と小林夢果に残された希望は“一発逆転優勝”
週刊ポスト
「第72回日本伝統工芸展京都展」を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月10日、撮影/JMPA)
《京都ではんなりファッション》佳子さま、シンプルなアイボリーのセットアップに華やかさをプラス 和柄のスカーフは室町時代から続く京都の老舗ブランド
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の公判が神戸地裁で開かれた(右・時事通信)
「弟の死体で引きつけて…」祖母・母・弟をクロスボウで撃ち殺した野津英滉被告(28)、母親の遺体をリビングに引きずった「残忍すぎる理由」【公判詳報】
NEWSポストセブン
焼酎とウイスキーはロックかストレートのみで飲むスタイル
《松本の不動産王として悠々自適》「銃弾5発を浴びて生還」テコンドー協会“最強のボス”金原昇氏が語る壮絶半生と知られざる教育者の素顔
NEWSポストセブン
沖縄県那覇市の「未成年バー」で
《震える手に泳ぐ視線…未成年衝撃画像》ゾンビタバコ、大麻、コカインが蔓延する「未成年バー」の実態とは 少年は「あれはヤバい。吸ったら終わり」と証言
NEWSポストセブン
米ルイジアナ州で12歳の少年がワニに襲われ死亡した事件が起きた(Facebook /ワニの写真はサンプルです)
《米・12歳少年がワニに襲われ死亡》発見時に「ワニが少年を隠そうとしていた」…背景には4児ママによる“悪辣な虐待”「生後3か月に暴行して脳に損傷」「新生児からコカイン反応」
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《黒縁メガネで笑顔を浮かべ…“ラブホ通い詰め動画”が存在》前橋市長の「釈明会見」に止まぬ困惑と批判の声、市関係者は「動画を見た人は彼女の説明に違和感を持っている」
NEWSポストセブン
バイプレーヤーとして存在感を増している俳優・黒田大輔さん
《⼥⼦レスラー役の⼥優さんを泣かせてしまった…》バイプレーヤー・黒田大輔に出演依頼が絶えない理由、明かした俳優人生で「一番悩んだ役」
NEWSポストセブン
国民スポーツ大会の総合閉会式に出席された佳子さま(10月8日撮影、共同通信社)
《“クッキリ服”に心配の声》佳子さまの“際立ちファッション”をモード誌スタイリストが解説「由緒あるブランドをフレッシュに着こなして」
NEWSポストセブン
“1日で100人と関係を持つ”動画で物議を醸したイギリス出身の女性インフルエンサー、リリー・フィリップス(インスタグラムより)
《“1日で100人と関係を持つ”で物議》イギリス・金髪ロングの美人インフルエンサー(24)を襲った危険なトラブル 父親は「育て方を間違えたんじゃ…」と後悔
NEWSポストセブン
自宅への家宅捜索が報じられた米倉(時事通信)
米倉涼子“ガサ入れ報道”の背景に「麻薬取締部の長く続く捜査」 社会部記者は「米倉さんはマトリからの調べに誠実に対応している」