「県知事選に出馬することを安倍さんにお話したら、『勝谷さんには国政をやっていただこうと思っていたのに』とおっしゃってくださったんですよ。でも、たとえば自民党の1年生議員になっても、自分がやりたいことはなかなかできない。それに安倍さんと仲がいいから、党内で嫉妬されて足を引っ張られるかもしれない(笑い)。そう考えると国政にはあんまり魅力は感じないですね。でも、県知事なら、いわば“大統領”ですから、思い切ったことができる。安倍さんには『地方創生を頑張ります』と伝えました」
出馬を表明してからの約1か月で、勝谷氏は兵庫県内の41の市町を回った。
「41すべての市町で講演会を開く予定でした。最初の頃は順調に開催できていたんですが、一部の会場では講演会の直前になって『貸すことができません』と断られたんですよ。理由を聞いたら『どうか聞かないでください…』とかなり含みをもった返答でしたね。何らかの力が働いていたのかもしれませんね(苦笑)」
しかし、会場を借りられないときは駅前で街頭演説をするなどして、41市町すべてで県民に自身の思いを訴えた勝谷氏。6月11日には、41市町行脚のファイナルとして、神戸文化ホール中ホールで講演会を開催し、1000人ほどの会場を満席にする大盛況となった。
「街頭や講演会でお話をするのは本当に楽しいですね。県民のみなさんの喜ぶ顔を見ることもできるし、それぞれの街の素晴らしい点を発見できる。そして、その素晴らしさをどうにかして全国に広めていきたいという意欲につながります。私が楽しんでいるからなのか、ボランティアのみなさんもすごく楽しそうにしていてうれしいですね」
『明るく楽しい兵庫県』というスローガンを掲げる勝谷氏。その言葉の通り、選挙戦すらも楽しんでいる様子だ。