「高齢になるほど脳の神経細胞は減っていき、脳全体が萎縮していきます。一般的に30代から神経細胞の減少が始まるといわれており、60代になるとCT画像でもわかるほどの差が出る。脳が萎縮すると、記憶力をはじめとする認知機能が衰えていきます。
ただ、希なケースですが、記憶を司る『海馬』の部分の萎縮が少なく、記憶力が衰えない高齢者はいます。もともとの地頭がよかったかたなど、要因はさまざまです」
友寄さんは、まぎれもないスーパーエイジャーの1人だった。ルービックキューブの一件だけでなく、1週間前に会った人、そのときに交わした会話までスラスラと出てくる。
かつてギネス記録を持っていた4万桁の円周率暗唱に関しては、「1010桁目は何か」と聞けば、即座に数字が口をつく。
「もともと暗記は苦手だったんです。大学時代には英語の一節を暗記する課題ができず本当に苦労しました。この記憶力は、私が人生を通じて培った能力だと思っています」
※女性セブン2017年6月29日・7月6日号