ライフ

ポテチ復活 北海道産じゃがいもから九州産に切り替えた結果

じゃがいも生産者のことを想う(写真:アフロ)

 昨年、北海道を立て続けに襲った台風の影響でじゃがいもが品薄になり、各お菓子メーカーのポテトチップスが販売休止に追い込まれた。最近になりようやく復活した。その背景にあるものはなにか。食文化に詳しい編集・ライターの松浦達也氏が解説する。

 * * *
 昨年9月、カルビー、湖池屋といった大手のポテトチップスを販売するメーカーが相次いで、自社ブランド商品の販売終了や一時休止に追い込まれた。不思議なことに各コンビニエンスストアのプライベートブランド(PB)商品は店頭に残り、商品をOEM供給するメーカーのブランドポテトチップスが棚から消えるという逆転現象も起きたが、ともあれ店頭から大手の製品は消え、ポテトチップスの棚には他のスナックが並ぶようになった。

 原因は昨年8月、東北・北海道を立て続けに襲った複数の台風だった。とりわけ農業国内の食糧供給の一大拠点であり、自給率1200%を超える十勝のダメージは大きく、「国産ばれいしょ」の代名詞だった北海道・十勝地方のじゃがいもの収量は激減。北海道の被害総額は2787億円にのぼった。

 その後、現在に至るまで品薄感は否めなかったが、最近になってようやく復活する商品が出始めた。カルビーは「ピザポテト」「堅あげポテト ブラックペッパー」などの販売を19日から北日本、東日本エリアで販売再開。中日本・西日本エリアでも26日から順次発売を再開すると発表した。

 回復の兆しが芽吹くまで、台風から約10か月を待たねばならなかったのには理由がある。北海道の畑作は、小麦、豆類、ばれいしょ、てん菜の4作目を中心とした輪作で成り立っている。同じ作物を続けて育てる「連作障害」での生産性低下を避けるため、季節によって違う作物を植えて収穫してきた。ところが、台風被害によりこのルーティーンが崩れてしまったのだ。

トピックス

二刀流復帰は家族のサポートなしにはあり得なかった(getty image/共同通信)
《プールサイドで日向ぼっこ…真美子さんとの幸せ時間》大谷翔平を支える“お店クオリティの料理” 二刀流復帰後に変化した家事の比重…屋外テラスで過ごすLAの夏
NEWSポストセブン
松本智津夫・元死刑囚(時事通信フォト)
【オウム後継「アレフ」全国に30の拠点が…】松本智津夫・元死刑囚「二男音声」で話題 公安が警戒する「オウム真理教の施設」 関東だけで10以上が存在
NEWSポストセブン
9月1日、定例議会で不信任案が議決された(共同通信)
「まあね、ソーラーだけじゃなく色々あるんですよ…」敵だらけの田久保・伊東市長の支援者らが匂わせる“反撃の一手”《”10年恋人“が意味深発言》
NEWSポストセブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《デートではお揃い服》お泊まり報道の永瀬廉と浜辺美波、「24時間テレビ」放送中に配慮が見られた“チャリT”のカラー問題
NEWSポストセブン
8月に離婚を発表した加藤ローサとサッカー元日本代表の松井大輔さん
《“夫がアスリート”夫婦の明暗》日に日に高まる離婚発表・加藤ローサへの支持 “田中将大&里田まい”“長友佑都&平愛梨”など安泰組の秘訣は「妻の明るさ」 
女性セブン
経済同友会の定例会見でサプリ購入を巡り警察の捜査を受けたことに関し、頭を下げる同会の新浪剛史代表幹事。9月3日(時事通信フォト)
《苦しい弁明》“違法薬物疑惑”のサントリー元会長・新浪剛史氏 臨床心理士が注目した会見での表情と“権威バイアス”
NEWSポストセブン
海外のアダルトサイトを通じてわいせつな行為をしているところを生配信したとして男女4人が逮捕された(海外サイトの公式サイトより)
《公然わいせつ容疑で男女4人逮捕》100人超える女性が在籍、“丸出し”配信を「黙認」した社長は高級マンションに会社登記を移して
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
「同棲していたのは小柄な彼女」大麻所持容疑の清水尋也容疑者“家賃15万円自宅アパート”緊迫のガサ当日「『ブーッ!』早朝、大きなクラクションが鳴った」《大家が証言》
NEWSポストセブン
当時の水原とのスタバでの交流について語ったボウヤー
「大谷翔平の名前で日本酒を売りたいんだ、どうかな」26億円を詐取した違法胴元・ボウヤーが明かす、当時の水原一平に迫っていた“大谷マネーへの触手”
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
《同居女性も容疑を認める》清水尋也容疑者(26)Hip-hopに支えられた「私生活」、関係者が語る“仕事と切り離したプライベートの顔”【大麻所持の疑いで逮捕】
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン
賭博の胴元・ボウヤーが暴露本を出版していた
大谷翔平から26億円を掠めた違法胴元・ボウヤーが“暴露本”を出版していた!「日本でも売りたい」“大谷と水原一平の真実”の章に書かれた意外な内容
NEWSポストセブン