「男はそんなに簡単に涙をこぼすものじゃない。勝負師たる男の涙というものもあるが、それは安っぽいものではいいはずがない。打てない打者がたまに打ったり、勝てない投手がたまに勝つから感情が表に出てしまう。勝つたびに泣くというんだったら、ワシは400回も涙を流さなきゃいけなかったことになるじゃないか!
まぁ、涙もろくなるというのはそれだけ歳を取ってしまったということ。そんなに泣いてばかりの連中は、もう引退が近いんじゃないか」
黄金時代を知るOBの言葉は重い。“涙の安売り”をなくして初めて、チーム再建への道筋が見えてくる。
※週刊ポスト2017年7月14日号