とは言え、愛菜ちゃん世代は過去に例のない逸材ぞろいだけに、演じる機会はこれまでの子役以上に多いはずです。そこで期待されるのは、愛菜ちゃん世代の共演。小学生時代には、『マルモのおきて』(フジテレビ系)で愛菜ちゃん、福くん、望結ちゃん、『コドモ警察』(TBS系)で福くんと望結ちゃん、『名前をなくした女神』(フジテレビ系)で花音ちゃんと星蘭ちゃん、『一休さん』(フジテレビ系)で福くんと星蘭ちゃん、『さよならぼくたちのようちえん』(日本テレビ系)で愛菜ちゃんと望結ちゃんが共演しました。ぜひ子役の期間である中学生のうちに、等身大の中学生役で、再度の共演を実現させてほしいところです。

 愛菜ちゃんが『Mother』(日本テレビ系)の熱演でブレイクしたのは2010年の春。それから7年になりますが、それぞれの道を歩みながら芸能活動を続けている愛菜ちゃん世代が子役としての残り3年間をどう過ごすのか。その成長ぶりにこれまで同様の注目が集まるでしょう。

 野球の斎藤佑樹投手が甲子園で活躍したあと、マスコミや世間の人々は同世代のスター選手たちを“ハンカチ世代”と呼んでいました。その後、田中将大投手の活躍で“マー君世代”と呼び方が変わりましたが、このまま“愛菜ちゃん世代”というイメージが続くのか。それとも別の誰かが台頭して“〇〇世代”変わるのか。

 いずれにしてもこの6人なら、刺激を与え合って切磋琢磨していくでしょうし、安達祐実さん、井上真央さん、神木隆之介さん、志田未来さんらのように大人の演技を身につけ、子役出身俳優のステータスを上げてくれるのではないかと期待しています。

【木村隆志】
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月20本前後のコラムを提供するほか、『新・週刊フジテレビ批評』『TBSレビュー』などの批評番組に出演。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動している。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。

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