朝のニュース・情報番組で平日は3局で王者争いをしているが、日曜は事情が異なる。番組開始からもうすぐ30年をむかえ、毎週15%前後の視聴率(関東世帯)を得ている『サンデーモーニング』(TBS、8時~9時54分)と、タレントの中山秀征と片瀬那奈がメインキャスターをつとめる『SUNDAY COUNTDOWN SHOW シューイチ』(日本テレビ、7時30分~9時55分)が視聴率10%前後で人気を二分している。

 一方、テレビ朝日は朝7時のアニメ『ヘボット!』から30分ずつ、『宇宙戦隊キューレンジャー』『仮面ライダーエグゼイド』『キラキラプリキュアアラモード』と9時まで子ども向けの番組を放送してきた。視聴率は5%に満たないのが普通だ。しかし主に子育て家庭への浸透や、連動イベントに集客しやすいなど、視聴率だけでは測れない意味を持つ番組ばかりだ。その意義よりも、曜日に関係なく朝の時間帯はすべてニュース情報番組にすることを優先したことに、他局の関係者は驚きを隠さない。

「平日夜に放送している『報道ステーション』と同様に、土日のプライムタイムも『サタデーステーション』『サンデーステーション』と報道番組を一週間帯で見られるようにつなげてきた。同じことを朝の時間帯でもチャレンジするとは予想していませんでした。テレビ局が編成を変えて攻める場合は、普通、得意分野を伸ばす形でやるもの。それが、あえて不得意な日曜朝の情報番組に挑むのは強気だし、意気込みがすごいんだろうなと思います。僕らは、負けない番組づくりをするだけです」(民放キー局情報番組スタッフ)

 テレビ番組の視聴率は、番組そのものの面白さだけでなく、視聴者にとっての習慣の影響が強いと言われる。新しい習慣を見る人に持ってもらおうというテレビ朝日のチャレンジは、日曜日の朝の王者争いにどのような変化をもたらすだろうか。

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