「不思議な因縁ですよね……。大阪の人って、PLが甲子園に出場すると、ものすごく喜んでくれるんです。今、大阪桐蔭が強いですけど、大阪という激戦区の中に、PLの名前がないのは寂しい。やっぱり今でも復活を願っています」
しかし、今春のセンバツ期間中には「高野連脱退届」が受理され、PL学園の野球部は名実共に、消滅した。その直後のセンバツ決勝では、大阪桐蔭と履正社という大阪勢同士の対決が実現し、大阪桐蔭が通算6回目の全国制覇を飾った。
今、誰も注目していない記録がある。8月の甲子園で、大阪桐蔭が春夏連覇を達成すれば、優勝回数でPLに並び、さらに指揮官である西谷浩一個人としての優勝回数も、かの名将・中村順司の「6」に並ぶのだ。大阪桐蔭が、PLを超える日が迫っている。
(文中敬称略)
※週刊ポスト2017年7月21・28日号