スポーツ

最強軍団・大阪桐蔭2年生 87年のPL最強世代との共通項

今春のセンバツで胴上げ投手となった根尾昂

 春夏連覇を狙うセンバツ覇者の大阪桐蔭と、昨夏で休部に追い込まれた超名門のPL学園──多くの高校野球ファンに鮮烈な印象を残す2校。両校の「縁」を『永遠のPL学園』著者・柳川悠二氏(ノンフィクションライター)が追った。

 * * *
 今年のセンバツを制した大阪桐蔭は、春季大阪大会も制し、近畿大会に出場。決勝で同じ大阪の東海大仰星とぶつかると、毎回得点となる18対0で勝利する。1985年夏の甲子園でPLが東海大山形を29対7で破った一戦を思い起こさせる圧勝劇だった。東海大山形戦はKK時代(桑田真澄・清原和博が主軸だった時代)だが、春夏連覇を達成した1987年のPL最強世代と、大阪桐蔭の2年生は重なる。

 中でも、私が入学の前段階から注目し、出身地である飛騨高山にも足を運んだのが根尾昂だ。投手として中学3年次に146kmを記録した球速もさることながら、スキーのスラロームで日本一となった身体能力、オール5の成績で生徒会長を務めた秀才ぶりも、これまで“やんちゃ”な選手が多かった同校の怪物たちと一線を画していた。

 今春のセンバツで胴上げ投手となった根尾だが、内外野も守る“多刀流”を貫いている。むしろ現在は、打者としての評価の方が高いかもしれない。左打席での思いきりの良いスイングが特徴で、勝負強さは1987年のPLで主将を務めた立浪和義に重なる。東海大仰星戦では7回に満塁本塁打を放った。試合後、根尾に入学から何本目の本塁打かを訊ねた。

「数えてないっす(笑)。そんなことは気にしていられないです」

関連記事

トピックス

オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
公金還流疑惑がさらに発覚(藤田文武・日本維新の会共同代表/時事通信フォト)
《新たな公金還流疑惑》「維新の会」大阪市議のデザイン会社に藤田文武・共同代表ら議員が総額984万円発注 藤田氏側は「適法だが今後は発注しない」と回答
週刊ポスト
初代優勝者がつくったカクテル『鳳鳴(ほうめい)』。SUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」(右)をベースに日本の春を象徴する桜を使用したリキュール「KANADE〈奏〉桜」などが使われている
《“バーテンダーNo.1”が決まる》『サントリー ザ・バーテンダーアワード2025』に込められた未来へ続く「洋酒文化伝承」にかける思い
NEWSポストセブン
“反日暴言ネット投稿”で注目を集める中国駐大阪総領事
「汚い首は斬ってやる」発言の中国総領事のSNS暴言癖 かつては民主化運動にも参加したリベラル派が40代でタカ派の戦狼外交官に転向 “柔軟な外交官”の評判も
週刊ポスト
黒島結菜(事務所HPより)
《いまだ続く朝ドラの影響》黒島結菜、3年ぶりドラマ復帰 苦境に立たされる今、求められる『ちむどんどん』のイメージ払拭と演技の課題 
NEWSポストセブン
超音波スカルプケアデバイスの「ソノリプロ」。強気の「90日間返金保証」の秘密とは──
超音波スカルプケアデバイス「ソノリプロ」開発者が明かす強気の「90日間全額返金保証」をつけられる理由とは《頭皮の気になる部分をケア》
NEWSポストセブン
公職上の不正行為および別の刑務所へ非合法の薬物を持ち込んだ罪で有罪評決を受けたイザベル・デール被告(23)(Facebookより)
「私だけを欲しがってるの知ってる」「ammaazzzeeeingggggg」英・囚人2名と“コッソリ関係”した美人刑務官(23)が有罪、監獄で繰り広げられた“愛憎劇”【全英がザワついた事件に決着】
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
NEWSポストセブン