「とっさに飛び込んで助けようとする親心はよくわかります。でも、服を着たままでは重さが増して、たとえ泳ぎに自信があっても救助は困難。しがみついてくる子供を抱えては泳ぐこともままならず、2人とも亡くなるケースが多い。危険ですので避けるべき行動です」(一瀬さん)
ライフセーバーがいる場所では彼らに助けを求める。いない場所では、大声で周囲に助けを求めつつ、少量の水を入れたペットボトルやクーラーボックスなど“投げやすくて浮力のあるもの”を子供の近くに投げ入れることだ。
「それにつかまれば浮いていられますし、ロープを結んでおけば救助もできます。とにかく“陸上から助ける”のが基本です」(一瀬さん)
水から引き上げた時に「反応がない」「呼吸停止」「心臓が止まっている」という状態であれば、119番に通報すると同時に、自ら心肺蘇生を試みなければ命は救えない。海や川に出かける前に、その心得を身につけておきたいものだ。
心臓に電気ショックを与える医療機器『AED』は乳幼児の場合にも使える。日本赤十字社では各地で定期的に講習会を行っている。受講しておくと安心だ。また、『全国AEDマップ』などで、設置場所の把握もしておこう。
※女性セブン2017年8月3日号